サウス・バウンド

"卑怯な大人だけにはなるな"



サウスバウンド スペシャル・エディション [DVD]

「国民やめた」
そんな事を平然と言ってのける元過激派の上原一郎。
その妻・さくらは通称ジャンヌダルクとして学生運動を繰り広げていたこれまた猛者。
その二人の間には長女の洋子、長女の二郎、次女の桃子がいる。
当然、彼らは両親、主に父親の型破りの言動に振り回されるのだが、それはもはや日常風景であった。
ひょんなことから、東京を離れて西表島に移り住むことになるのだが、もちろん騒動は静まらない。
むしろ、過激の一途を辿るのであった、、

原作は奥田英朗の同名小説。
(他にはイン・ザ・プールなど)
既読だったがブログには書いてなかったみたい。
映画についていえば、キャスティングの良さと、小学生がそんなこと知ってるのかよと驚かされる言動と、監督の指示なのかジョーク演技ぐらいが、良いところかな。
あとは原作の面白みがことごとく削がれている。
早い段階で西表島にシーンを移したいのは分かるけど、その分、小説では主人公であった二郎の影が薄くなってしまった。
そしてそれが、映画に置ける主人公の存在をアヤフヤにしてしまった。家族が主人公ってのは分かるけどさ。
うーん、やっぱ小説の方が好きだわ。
あ、唯一ペニーは良い味だしてた。
「これが地獄の黙示録」と騒動を起こすのはアッパレだ。
もう彼の献身的犠牲が胸に痛い。小説はもっとひどかったような記憶が。。読み返してみよう。
とにかく、小説の映画化でぐっとくるのは数少ないよね。
知る限りだと、完全にやられたのは"手紙"ぐらいかなぁ。

ということで、
おすすめ度:50点

しかし、小説は
おすすめ度:80点
サウス・バウンド

小説を読めば、もっと世界観に浸れる。
文庫版が上下であるので、そっちをオススメ!

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