"ちょっとどうしよう"



鉄筆文庫 / 著・白石一文

あらすじを引用:
東京の半導体メーカーに勤める田宮里江子は、ひょんな事がきっかけで、大学時代の親友の夫・長谷川岳志と10年ぶりに遭遇する。岳志は、親友の恋人でありながら、初対面でいきなりプロポーズしてきた男であった……。


とてもシンプルで直球勝負な小説だった。
前半こそ散歩してるかのリズムで話の展開があるのだが、後半から徐々にペースがあがり終盤にかけては最後の直線での力強い走りを見せつけられた。
一歩間違えれば岳志はかなり危ないヤツなのだけれど、そこは慎重に、バランスよく書かれている。
まぁそもそもイケメンで経済力も社会的地位もある男であるからお話にもなるわけで、これが嫌悪感を覚える男が同じ行動にでたら、犯罪の匂いしかしない。
そう、これは真実を語っているようなお話である一方で、非現実的なお話でもあるのだ。
物語で語られている言葉には「おっ」と思う言葉もあるし、力強い言葉もあり、それを否定する気もない。しかしそれは一面なのであって、そしてその一面に賭けた物語でもあるから、賛否両論が生まれやすい小説になってはいる。
そもそも突っ込みどころの多い設定でもあるし。

ある意味でとても白石さんっぽい小説なんじゃないかと思ったりもする。


全然関係無いけど、日曜は翼が欲しい夜だった。
日曜日、新橋で呑みつぶれて気付けば小田原に流れ着き万葉の湯で月曜の朝を迎え急いで家に寄ってからの出社。
久しぶりにダメ助な有様でひどい。
レッドブルでも飲んでおけばよかったなぁ。この大空にー。翼を広げー。
と思いきや、調べたところレッドブルは日本では薬事法の関係で「清涼飲料水」として取り扱われているので、他国では含まれているタウリンが日本での含有量は0mgで肝臓機能の回復には効果しないようだ。
翼も肝臓回復も見込めないのかー。ざんねーん。

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