サード・パーソン

"watch me"


監督:ポール・ハギス


いやー、面白かった。

書けることが無い。
少しでも触ると崩れてしまうような、繊細なトランプタワーみたいな作品だ。

「告白のとき」を見ようと思ったのも、この映画を観たきっかけだったりする。
できることなら前情報なしに観て欲しい。

だから少しだけ紹介する以下の文章はあえて白字にしておこうと思う。
とりあえず見て、って感じ。



本作には主に3つのストーリーがある。
自分の息子に対して殺人未遂事件を起こしたことで親権が父親に移るが、自身はやっていないと主張し裁判中の母親。
著名な小説家と不倫関係にある一方で、自分の父親とも関係を持ってしまったことで、傷がいえずに侵食していく芸能編集者の女性。
スーツのデザインを盗み偽装品を売る男と、娘をマフィアに奪わ身代金を必要とする女。

一つ一つがどれも、光のあたる側面を変えると、実は違う側面が見えてくるような、物語に深みを持つ筋になっていることで、終盤に向けた展開から目が離せなくなる。


それだけでも味わいのある話運びであるのに、何をとちくるったか、いや本当にとちくるわされたというべきか、最も大きな真実が最後に明らかにされるのだから、開いた口が塞がらない。


これはやられました。

予想を超えた驚きと満足が最後に待ち構えている。レンタルし直して2回も見てしまったよ。

騙されたと思って、一度は見てみてはどうでしょ。

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