トルコ-北イタリア旅行 6日目

6/14 (土)


13:00
今日は一日フリーということと、嫁の疲れもあってスロースタート。
昨日行けなかった地下宮殿へ先ず行く事に。

アフメッドがいないので、当たり前だけどちゃんと並ばなくてはいけない。
入場を待っている30分間は、アフメッドのありがたさを再確認する時間だった。


入場後、中に降りて行くとそこには幻想的な空間が待っていた。
ビサンチン帝国時代から続く地下貯水池で、非常に広大な空間になっており、奥の方へ進むとメデューサの頭を掘った支柱がある。顔が正面でないのは、メデューサの目を見ると石化するという力の効果を恐れ、逆さにしたのだとか。
ちなみに、階段を降りた付近に、民族衣装を来て記念写真を撮れるイベントブースがある。
いつもならスルーするのだが、ハネムーンとは怖いもので、はしゃいだ二人はまんまとそれに参加する。そして後になって笑える写真が出来上がるのだ。
ああ怖い怖い。



地下宮殿を後にして、新市街へ向かうべくエミノニュ広場へ歩いて行くと、目を細めるとブルースウィルスに似てなくもないハゲ頭に声をかけられる。
日本人?僕大阪に住んでたよー。奥さん日本人で子供もいるんだよー。
いつものパターンである。
近くで店をやっているので、ちょっと寄って見ないかという。
結果は分かるので嫁は反対の空気を垂れ流しているが、ついつい僕は行ってしまう。
そうして店に入ると、中にはずらりとキリムや絨毯が待ち構えているのだ。
こんにちわキリムさん、また会いましたねぇ。。
そうしてもう1人日本語の達者なトルコ人が増えて、いつか来た道になる。
残念ながらもうキリムはいらぬ。
翌日はW杯日本代表初戦でもあり現地時間で4時から観戦だ。ここで油は売っていられぬ。
ということで、そそくさと店を後にする。
ブルースウィルスはエミノニュ広場に戻る近道を教えてくれた。
サンクス、ウィルス。グッバイ、ウィルス。


15:00
そういえば昼飯食べてなかった。
トルコ料理はノーサンキューだったので、発見したドミノピザでピザを食べる。
イタリアに入る前にピザを食べてしまう事になるが、そうも言ってられない。
久しぶりのピザうます。




15:30
エミノニュ広場に戻り、トラムで新市街へ出発。
昨日の夜はいなかったのだが、広場には物乞いの姿が何人かいて、子供と一緒にいる姿も見れた。
カッパドキアではそんな光景を見ることはなかったのだけど、都市部だとこうした陰の部分があるのだろうか、と思ったところ、調べてみるとシリア難民だという話もある。
これについて、イスタンブールでもリンク先情報にあるような現状があるようだ。
最近ではイスラム国進行で難民が増加しているらしい。。

そうした光景を目の当たりにしつつ、突然おじいさんに話しかけられる。イスタンブールはほんとに人から声をかけられる街だ。
嫁を見て、美人コンテストに出た?なんて聞いて来る。
爆笑する嫁であるが、どうやら話しかけた女性に毎回言うセリフのようで、今日はそれで4人からキスをしてもらったそうだ。じいさん、やり手である。
トラムに乗りながら、僕は君たちのガイドだ、なんでも聞きなさい、お金は取らないから、と言ってくれる。
なんて親切なじいさんなんだ。
とは言ってもガラタ橋を越えてすぐ下車するので、聞ける時間はちょっとだけだ。
ガラタ塔の行き方を教えてもらい、じいさんとはお別れ。
素敵な紳士であった。

旧市街はイスタンブールの歴史を感じる事が出来る地域だとしたら、新市街は今のイスタンブールを感じることが出来る地域だ。
メインストリートには大勢の人々が行き交い、路上パフォーマンスを繰り広げ、左右には現代のお店がずらりと並んでいる。年齢も服装も若者が多い。


トラムにしがみつく子供達の横で良い味だしている青シャツの男。


有名なのか、一緒に写真をせがまれたり、多くの人に取り囲まれていたグループ。


こんな乗り方しちゃうところが新市街っぽい。


パフォーマー達は決まってカメラ目線。



もう少し先へ行くと有名なタクスィム広場がある。
昨今盛んに行われているトルコ政府への抗議活動として若者を中心としたデモのニュースに、必ずタクスィム広場の名前を目にする。
トルコ政府がTwitter封鎖を行い、裁判所から違法判断が下り解除したというニュースが流れたのがトルコに渡る2ヶ月前のこと。
何かとデモ活動をニュースで聞く事が多かったが、その中心地近くにいるというのも不思議な感じ。

といっても時間もないし嫁もいるのでそうしたエリアは遠慮しておくことにして、ガラタ塔へ。

塔から見える景色。手前が新市街、奥が旧市街。こうして見るとモスクが多い。
このガラタ塔、17世紀に塔の上から人工羽をつけた人物が飛び立ち、3kmも飛んだという言い伝えがあるそうな。鳥人間のルーツここにあり?


さて、旧市街へ戻りましょ。





18:00
旧市街へ戻り、カフェで休憩。
ここのスムージーがうまくてつい写真を撮ってしまった。
ここ、おすすめ。



20:00
ホテルの帰り道、トラムに面したレストランで夕食。
テラスの外側座席に案内してもらい、既にピザを食べている我々は更なるフライングをすべくパスタを注文する。本当にトルコ料理はノーサンキュー状態だった。。


21:00
ホテルへ到着。
昨日今日とイスタンブールでトルコ人の商売の仕方に接して、2人で反省会。
イスタンブールに2日間滞在しただけで、嫁はトルコが好きではなくなってしまったようだ。
というのも、よく親日親日と言われているが、蓋を開けてみれば結局は商売目的であることが見え隠れするので、無償の親切心から接して来るのではなく、下心ある感じが、何やら裏切られた感じであるし、胡散臭さがずっと付きまとうので疲れる。トルコ料理もしんどい、とのこと。

確かにここイスタンブールではカッパドキアに比べれば商売の街でもあるし、色んな人がいる街。
そしてそうした人は、(お人好しの)日本人を狙って商品を売ろうとしている。
彼らの商売スキルは高く、それは勉強になるほどだ。
商売とは食べるためでもあるから、一概にその行為を完全否定はできないなぁというのが僕の立場。
そうした人は日本にだってたくさんいる。
無償の親切心なんて本来期待していないところで出会うのだし、期待するものでもないよね。
日本にいるとそうした親切心に出会う場面が多くあることを再確認するし、だからといってトルコにそれが無い訳じゃない。トルコに来てからだってそれにはちゃんと出会ってる。
観光客という立場が商売のターゲットになりやすくしていることで、どうしても"欲"に立ち会う事が多くなってしまう。
例えば日本国内やヨーロッパを観光している時には感じない店員の"欲"が、イスタンブールではばんばんと感じる。
それは言い換えればエネルギーであるし、イスタンブールが持つ濃ゆさは、そうしたエネルギーが支えているのだろう。
ただし、トルコ料理は僕もしんどい。

そんなあれこれを話しながら、イスタンブール最後の夜を過ごすのであった。

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