カラスの親指

"タケさんが人差し指ですよ"

カラスの親指 by rule of CROW’s thumb
著・道尾 秀介 

46歳の武沢竹夫、通称「タケさん」は、詐欺師をして生計を立てている。
その相棒はイルカ顔をした入川鉄巳、通称「テツさん」である。
二人が出会ったのは三ヶ月半前のクリスマスの晩。
ある事から二人は出会い、いつのまにか一緒に仕事をするようになった。 しかしそんな二人にはそれぞれ暗い過去がある。
ひょんなことから居候を増やしつつも、暗い過去が徐々に暴かれ、またその過去と対面していくことになる二人。
タケさんテツさんのとある物語が幕を開けるのだが、、!

 ミステリー作家である道尾秀介。
前回読んだ向日葵の咲かない夏でまさかまさかとやられた経験がある俺なのだけど、いやはやまたやられるとは。。
前回に引き続き今回もおすすめされて読んだのだけど、一気に読める本。
そして前回よりも鮮やかになっている!
物語は時間に沿って、詐欺師コンビとその仲間(?)達がある人物達との交差から、過去との対面を経てフィナーレと進んで行く。
散りばめられた伏線を読み取って、ふむふむあれはきっとこうだな、これはこういうことなんだろう、といった具合に読み進んで行く。
物語が山場であるスリリングな話の展開になってくるとソワソワしながら読むことになる。

読んでいく俺はもうこんな感じ。
















完全にベクトルをすかされた。
(単行本の解説冒頭で、その辺りをうまいこと解説してくれている。)

読了後、タイトルを見直して、あぁそうか。となれるのがうまいなー。
あんまり語ってもしょうがないので、道尾世界を堪能するにはぴったりな本、なのでは。

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