優劣

人はさ、比較する生き物なんだよ。

あいつより俺の方がかっこいい
俺よりあの野郎の方が給料もらってる
あの女より私の方がセンス良い
私より彼の方が力を持ってる

誰々より何々だ。言い出したらキリがない。
なんで人は比較するのかって考えたとき、一つあるのはさ、優劣を決めようとする考えなんだよな。
自分は他人より優れているか、劣っているか。
社会の中でその考えは充満してて、俺はあいつより優れてる、あいつは俺より劣ってる、日常の中にその考えはそこら中に散らばってる。
会話一つとっても、それはすぐに分かる。そういう心理がちらちら見えるんだ。

俺はさ、みんな不安なんじゃないかって思うんだよ。
社会に放り込まれて、右も左も分からずに、その中で自分なりの道みつけて進んでく。
途中でいろんなアクシデントもあるし、色んなストレスも抱えてる。
この道で良いのか、いま立っている位置で俺は合ってるのだろうか。
そうして人は他人を見るんだよ。他人をみて、良いか悪いか、優れているか、劣っているか、判断するんだ。

もちろんそうじゃない場合もあるだろうし、これはほんの部分的な話でしかない。
いま俺が言いたいのは、道に迷った時の話じゃない、日常の中の優劣だ。
そしてそれが、当人の不安を、安心に変えてしまうって事に驚くんだ。
お互いそんなことを思い合って、自己欺瞞に陥ってるんじゃないかって思うよ。
でもさ、社会ってのは少なくともそういう自己欺瞞を含めた上で成り立ってるんだ。
必要な優劣もあれば、自己欺瞞の優劣もあるように、必要な競争もあれば、おかしな競争もあるんだよなぁ。

必要ある優劣の判断はいい。
けど安心を得たいってだけの優劣は、時として欺瞞なんだよ、って俺は言いたいね。

俺の相棒はラクダだからさ、そもそも比較の対象なんかにならないわけ。
ラクダと優劣つけるなんてバカらしいだろ?
そんなことしてる暇あったら、自分のやるべき事をやるよ。

だからさ、他人ばかり見るのはやめて、少しは自分を見つめてあげるのも良いんじゃない?って思うんだよ。

そうすれば、俺みたいにナイスなガイになれるってもんよ!(ドヤ顔)
そうだろ、ジョニー? (ラクダの名前)

タメルザ海峡@チュニジアにて


ジョニー「お前より俺の方がイケてるけどな。見てこの帽子。イカすだろ?」

お前ちょっとこっち来い!俺の話台無しにしやがって!今日のエサ抜きだからな!

ジョニー「やれるもんならやってみろ!客のせねーぞ!」

どんがらがっしゃーん。


久しぶりの戯言シリーズでした。
いやこの人ほんとにナイスガイなんだよ。

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