超解読! はじめてのカント『純粋理性批判』

"「世界それ自体」すなわち「物自体」は人間には認識できない。"

超解読! はじめてのカント『純粋理性批判』 (講談社現代新書)


著・竹田青嗣

カントは分類の人であった。
まるでアリストテレスが諸学を分類したように、カントは認識を分類した。
そしてこの分類と証明に純粋理性批判の要があるように思われるが、難しすぎ!

竹田先生はいつも通り整理して内容を提示してくれるが、そもそもの思想の質量が大きくてすっかり迷子になりました。
哲学は結果だけ見ることよりも、そこへ至るプロセスが重要だと思っていて、まあ原著を見るほどの分母は揃っていないのでいつも入門書をふらついている。
その入門書ですらつまずくレベルなのはさて置き、見事に本書もつまづいた。
ちなみに最大のつまづきはハイデガーである。なぜならつまづいたまま立ち上がっていないから。
(つまり読了せずに本を封印している!)

本書を読んで受け取った内容。カントがくだけた感じで語ってるとすると、こんなの↓

頭で考える事は経験からくるものとイメージだけのものがあって、過去の哲学者はその区別ができなくて間違っていることが多々あったんだよね。
例えばさ、カント君は「我思う故に我在り」って言ってたけど、これにはさ、主観的な「私が思う」のと客観的な「私が在る」を一緒にすんなボケ!って言いたいよね。
なぜならさ、かくかくしかじかなんだわ。
まぁ、なんだかいろんな人がいままで哲学してきたみたいだけど、世の中なんであるかを説明することなんて出来ないよ?だけど、"世の中なんであるか説明出来ない"ってことを証明することもぶっちゃけ出来ないんだよねー。
とにかく俺はそれが分かったから、みんなにこう言いたいね。
「世の中を説明するよりも、大切なのは生きて行く上で何を信じるかでしょ。」ってね。
つまりさ、何のためにどう生きるか。俺はさ、本当の意味で"善い人間"でありたいと思ってるし、みんな少なからずそうだと思うんだ。
その理想のために、そしてそれがいつもそうなるように、生きていこうぜ。

こんなこと言ってる。と思われる。
このかくかくしかじかが重要で難解。再読が必要だ。。

以下は俺メモ。(続きはタイトルをぽちっとな)



カントはまず認識するとはどういうことか、について着目した。
人間が事象を認識するには、以下の順序を辿ると彼は言う。
「感性」→「悟性」→「理性」
人間の認識は、経験が先立つのではなく、アプリオリ(もともとある)な形式性においてまず行われるとされる。
「感性」においては五感からモノゴトを直感する。これは空間的、時間的に直感される。
次に「悟性」では量、質、関係、様態という4つのカテゴリーから直感されたモノゴトを把握し、統一される。
ここには経験的な直感と、概念的な直感がある。
そして「理性」はそこから推論をはじめ、普遍的なものを取り出そうとする働きである。

理性はモノゴトから理念化を行う。それは例えば、木をまっすぐ切る、線をまっすぐ引く、ということについて、経験的にはまっすぐということは行えないが、理性はまっすぐなものを想定することができる。つまり直線の概念は経験的な「まっすぐなもの」を理性が求める完全性や全体性から、直線という理念を生み出す。
この理性が至る先は魂、自由、神とい3つの根本理念であり、哲学者達は歴史上これに関して様々な哲学を行ってきた。
しかしそこに潜む客観認識の不可能性と、またそれらは決して存在しえないという証明もまた不可能である、というアンチノミー(二律背反)を暴く。
これら理念は我々の経験に基づく感覚界ではなく理性に基づく可想界の存在であり、経験的直感から外れた人間の領域を越えたことがらだからである、と彼は言う。
それは、理性がもともと孕んでいる欺きにより発生する、誤謬推理をもたらす。(カントはデカルト的推論を批判している。)
こうしてカントは、それまで行われてきた根本原理、究極原因を求める「形而上学」に対してその「不可能性の原理」という一撃を与えた。

彼は上記の様に「人間」というフィルターを通しては「物自体」には到達できないと考え、客観的実在の認識への問いから、「人間はいかに生きるべきか、また人間の行為は何に値するのか」という問いへ転回を宣言し、「道徳の形而上学」を探求すべきであると説いた。
そして彼は、人間の自由意志に着目し、生き方の理想を求める本性が我々にはあるのだとし、これを実践理性として最高善のための定言的命法を導いた。
つまりかの有名な、
"君の意思の格律が、いつでも同時に普遍的立法の原理として妥当するように行為せよ。"
である。

分類と用語をもっと押さえねば。。

世の中GW中。されど俺は束縛中。ならば我が心は読書と共に。 くひー!

いま哲学妄想モードに入っているので、まだ暫くはそれ関連が続くかな。

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