昼寝

その日はただの休日だったんだ。
日差しが暖かくて、ちょっと暑いぐらいな日。



友人と、昼にそいつのオススメするラーメンを食べて、うまくて満足しながら店を出たんだ。
空腹も満たされて、ちょっと眠いなぁと思いつつ、友人宅へぶらぶらと道のりを歩いていた。
良く晴れていたから、日光の反射で街がきらきらとしていたのを覚えている。



桜も散りかけている時期だったけど、それまで寒い日が何度かあったのもあって、暖かくて良い日だなぁって。
そんなことを思いながら歩いていたところで、俺は出会ったんだ。



あいつは目を閉じていた。そして、最初は死んでるんじゃないかと思うぐらい、微動だにしなかった。
でも、その小さい腹が上下しているのを見て、寝ているだけなんだと気付いたよ。
そう、あいつは寝ていただけなんだ。なのに何故、あんなにも俺は動揺してしまったんだろう。




今でも思い出すよ。
まるで胸を打ち抜かれたような、ぎゅうっと心臓をしめつけられる感じを。


そのとき俺はこう思ったんだ。



あぁ、これが一目惚れってやつなのか! ってね。






とあるショーウィンドウの中で@錦糸町



萌え死ぬという言葉の意味を初めて知りました。
そして俺の想いは届かず、そっとしたまま後を去りましたとさ。

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