再会の街で

「大人一枚、ホモ一枚」



個人病院を持つ歯科医師アランは、妻と子供、祖父母と暮らしている。
ある日渋滞に巻き込まれたアランは、ふと通りを見ると大学時代クラスメートであったチャーリーを見かける。
慌てて声をかけるも、チャーリーはそのまま行ってしまう。
2度目にチャーリーを見かけたアランは再度呼び止め、久しぶりの再会を果たす。
しかし再会を果たしたチャーリーの様子がどうもおかしい。
アランはチャーリーと接していく中で、彼が抱えている問題に徐々に気づき始めていく、、、

好きな俳優、アダム・サンドラーが主演している本作品。
いつもの調子で笑わしてくれるかと思いきや、とても繊細なテーマを題材に、大きな悲しみを抱える役を演じている。
親友のアラン演じるドン・チードルはオーシャンズ系、ホテルルワンダでもおなじみの人。
セラピスト役でリブ・タイラーも出ている。ちょっと老けた?
見知った顔で安心して見れる映画だが、上に書いたようにテーマは繊細。
9・11で家族を失ったチャーリーは、悲しみに耐えられなくなり家族の記憶を丸ごと封じている。
聞かれるのもいや、思い出すのもいや。悲しみを必死に遠ざけようとする。
そんなチャーリーを見かねてサポートをつくすアランなのだが、やはりチャーリーにことごとく見破られてしまう。
それどころかアダムもまた、問題を抱えている。
イカレ患者にふざけた同僚、そしてすれ違う妻とのやり取り。
アダムとチャーリーのそれぞれの問題は一体どうなるのか。
悲しみから逃れて自分の殻に閉じこもるのは簡単だけど。
大切なことは思ってるだけじゃ伝わらないこともある。
思った事は黙っていたら伝わらない。
心の内を思い切って話してみたらーーー

じわりと沁みる作品。
アダム・サンドラーの違う一面を。

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