キッドナップ・ツアー

"おじょうちゃん、お乗りになりませんか"

キッドナップ・ツアー (新潮文庫)

著・角田光代

夏休み第一日目、主人公・ハルは誘拐される。実の父親に。
逃亡生活を余儀なくされたハルの夏休みはどうなるのか、、

ハルと父親の物語。と、そういえば一言で終わってしまう内容なのだが、物語はハルの主観で進行していく。
ハルがどう感じ、どう考え、そのためどう行動したか。
なんだか国語の教科書にのりそうだなぁ、と途中読んでて思ってしまう。
裏返せば、それだけ情緒溢れる作品だと思う。

"あああ。話がおわっちゃった。"
"うるせえな"


ちょっと大人びている年頃のハルは、たまにスイッチが入る。

こういう作品は、読み手にとって色んな解釈が派生しそうだなぁ。
って、なんでもそうか。

面白い!っていう作品ではなかったかな。とってもニュートラルな作品。
でも、1回読んだだけでは面白さが分からない、深読みできそうな雰囲気を持っていると感じるのはオレだけ?
時間をおいて、また見てみよう。

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