伊坂幸太郎

って知ってる?

オレが伊坂さんの小説を知ったのは、友人からのすすめがきっかけだった。
作家の名前を聞き、ふと手にした作品"チルドレン"から、伊坂さんへの気持ちが少しずつふくらみ始めた。
にやりとしてしまう表現を使う人で、話の見せ方も気配りを感じるほどにうまいなぁ、と知った口をたたくほどに感じてしまう。
そしてこの人が書くストーリーは魅力に溢れている。本を開けば魅力という水が決壊を起こし、勢い良く襲ってくる。
なんて、陳腐な表現かもしれないが、伊坂ワールドが大好きなのだ。

なんといっても、彼の使う"リンク"が大好き。"伊坂リンク"と勝手に命名してみる。
作品のなかの何気ない台詞だったり、いつもの日常の中の、ただ過ぎ去っていく一つの出来事だったり、風景だったり。
話の中のなんてことないその一つが、実は伊坂リンクだったりする。そしてそのリンクはストーリーの中で大切なキーになっていたりすることもあるし、そうじゃないこともある。
中でも、登場人物のリンクが大好きだ。
作品の中ではもちろん、作品をまたがって登場人物がリンクしていることは伊坂ワールドでは多々ある。
この登場人物が作品と作品を繋げて、伊坂ワールドを形成してしまうことが、とっても心地が良い。
その最たる例が"チルドレン"では無いかと勝手に思ってる。
オレが小説を読み出して一番ついてるな、と思ったのは、一番最初に手を出したのが"チルドレン"だったからだ。
"チルドレン"は短編集だけれども、これこそ伊坂ワールドのおいしいところをギュッと詰めた作品だと思ってる。
だからこそ、最近書店でチルドレンの帯には"伊坂作品を読むならまずコレ"と書いてあるのを見かけるけど、まさにその通り!と声に出てしまいそうになる。
よし、長くなるので別の機会に伊坂作品を書こう。

蛇足だが、大好きな伊坂さんの作品を、また一つ読み終えた。


"神様を閉じ込めて、全部無かったことにしてもらえばいいって。"

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)


映画にもなっているこの作品。今度見てみよう。
伊坂作品にあらすじなんていらない。とにかく読んで、おすすめだから。
ああ、最初に読むのは"チルドレン"がいいと思うな。

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