trans america

「どんな女にも秘密を持つ権利がある」





一週間後に性転換手術を控えた、性同一性障害を持つブリー。
しかしブリーの元に彼の息子トビーが現れた。
トビーには男優になるという夢がある。しかし密かに父親と暮らしたいという夢も持っている。
もちろんブリーはトビーに自分が父親だとは告白できない。トビーを見捨てる事はできず、しかし自身の念願であるLAでの性転換を間近に控えているため、NYからLAへと向かう2人の大陸横断(トランス・アメリカ)の旅が始まるのだが・・・

この作品はフィルターを外してみる必要があるだろう。
それは性同一性とゲイという2つのフィルターだ。
常識からすれば、2人の容姿や行動は異様に見える。
しかし劇中にも垣間見える、祖先の話や彼らの夢、そして何より旅そのもの。
これらがエンディングを導き、何か"大きな"気持ちにさせるのだ。
テーマ・ソングである"Travelin' Thru" by ドリー・パートン が歌っている、

「行き先なんて知らない。道のあるかぎり前に進むだけ。」
歌と劇中の物語が合わさったとき、自分の中で2つのフィルターが外れた。
彼らは自分の道を旅しているのだと、そう気づかされた。

アメリカ大陸の大きさと、そこにいた先祖のお話。
これを知るほどに、感じる"大きさ"を実感するのかな。




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