決断力

羽生さん著作の本。
手にとってから、長いことページを開かなかった本の内の一つで、やっと完読しました。

羽生さんと言えば、七冠(竜王・名人・棋聖・王位・王座・棋王・王将)で有名なお方。
調べてみると、その中でも永世棋聖・永世王位・名誉王座・永世棋王・永世王将の5つの永世称号を保持しているというから驚きだ。
永世称号というのは、各棋戦において規定を満たした連続期もしくは通算勝利数を獲得した者だけが与えられる称号であり名誉のことらしく、いかに羽生さんが偉人であるかを感じさせる。
そんな事を知ってしまうと羽生さんと呼ぶのも違和感を覚えてしまう。羽生先生とお呼びしよう。

本書では羽生先生の、将棋を指している時の決断についてや将棋の世界について、またそこで学んだことなど、将棋を通した羽生先生の考えについて読むことができる。
実はごまのすけも小さいころに将棋をやった事もあり、親近感を持って本書のページをめくることが出来た。

将棋の世界において真剣勝負ともなると、一局打った次の日は、まともに体が動かない、2,3日はメンタルも含めて回復の時間に要するなど、一局に注がれるエネルギーは計り知れないものがある。
それほど頭の中におけるシュミュレーションと、他ならぬ持続させる根気が必要なのだ。
その中で、局面での決断力、また集中力についても、羽生先生の考えを読むことが出来る。

ごまのすけのthree-pointは、
・キスでいけ
・決断と経験について
・集中は潜水である

である。
最後の方では、ITによる将棋の変化に対する考えについても書かれている。
本書を通して、羽生先生の持つ考えに触れることができ、必ずしも「決断力」のテーマにこだわって読む事はないと思う。
勝負の世界において、羽生先生がどう決断しているのか。また普段感じていることは。
そう思ってページをめくる事で、羽生先生の考えを知ることができた。

決断力の無いごまのすけにとって、しっかりと学んでおきたい内容だった。

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