以前、イスラエルについて書くと言いながら帰国からもう1年経ってしまった。いまさら書く気も起きず、過去書いて下書き状態のものもあり、賞味期限切れを起こしているネタなのでそのまま放置でも良いかと思う一方、ライフログ的に残しているこのブログを否定していることにもなり、呪いのように感じながらここまで来た。もう年末である。
過去のことを書くのはとても労力がいるし、書いてても楽しくない。しかし、今年やり残したリストに入ってしまう項目であるのも事実で、思い切って成仏させるために書き始めてみた。まずはイントロ記事で、イスラエル(というかテルアビブ)に関する5つのこと、だなんてweb記事っぽいタイトルで取っ掛かりを始めてみる。
過去のことを書くのはとても労力がいるし、書いてても楽しくない。しかし、今年やり残したリストに入ってしまう項目であるのも事実で、思い切って成仏させるために書き始めてみた。まずはイントロ記事で、イスラエル(というかテルアビブ)に関する5つのこと、だなんてweb記事っぽいタイトルで取っ掛かりを始めてみる。
イスラエルってどんなとこ?危険じゃないの?
一口にイスラエルと言っても、いくつかの大きな街に分かれていて、僕が滞在したテルアビブという商業都市は、危険を感じることは皆無だった。むしろ、危険センサーが一度も働く事の無い場所だったかもしれない(2017年冬季当時)。ニュースで度々取り上げられるエルサレムは、テルアビブから東に70km(車で小一時間)ほど離れたところに位置し、大きく分けてユダヤ教キリスト教イスラム教が集まる、宗教的にも歴史的にも濃ゆい土地。それぞれにとって宗教的に非常に重要な場所で、お互いの主張がぶつかり続けている。先日アメリカ大使館がエルサレムに移転したことで、パレスチナ系住民が反発して緊張が高まっている。今現在は分からないのだけど、僕が行ったときは、エルサレムはそれぞれの住民がうまく暮らし分けている印象で、表面的にピリピリしている雰囲気は感じなかった。一方、もう一つ、ガザ地区という名前もニュースでよく取り上げられる。テルアビブから南に100km程度で、こっちは危険。実際に、イスラエルとパレスチナ間での軍事衝突は、このガザ地区で発生する事が多い。
まとめると、テルアビブはとても安全、エルサレムも安全、ガザ地区は危険、というところ。ちなみに、国連はイスラエルの首都はテルアビブとしており、イスラエル側はエルサレムとしている。
じゃあそのテルアビブってどんなとこ?
一言で言えば、ビジネスとミリタリーとバカンスが融合しているところ。ビジネス地区には高層ビルが建ち並び、朝の道路は通勤ラッシュの車の渋滞とクラクションに溢れている。スタートアップ企業も多いため、街中で小規模な産業フェアをやっていることを見かけることもある。ミリタリーというのは、国防省が中心地近くにあり、朝の(恐らく遠距離)通勤バスから多くの若い兵士が銃をぶら下げて降りてくる光景が日常的。中心地にあるビジネスビルに併設されているモールは昼でもアフター5でも、兵士が食事やショッピングを楽しんでいる。イスラエルは兵役の義務があり、モデルみたいな若い女の子が軍服で歩いていたり、何でも無い、女子高生みたいな女子たちがショッピングモールでお店を覗いていたりする。そしてバカンスの部分。そもそもバカンスのイメージのほうが強いかもしれないけれど、テルアビブは地中海に面した都市で、中心地から海まですぐいけてしまう。そのためビーチはいつも人で賑わっているし、週末には多くのパラソルが天を仰いでいる。ランニングをしている人、サーフィンやパディングをしている人たち、日光浴を楽しんでいる人やビーチ沿いのカフェでお喋りを楽しんでいる、といった、ゆったりとした時間が流れている。世俗的な街なので、宗教色が薄く、キッパと呼ばれる帽子をかぶったしっかりユダヤ教の人は比較的少ないので、オリエンタルな雰囲気をまとったヨーロッパ感のある街、という感じだろうか。ちなみに、テルアビブとは、旧約聖書にある地名で、ヘブライ語で「春の丘」を意味するそうだ。この街の白色や明るい色の建造物群は、その歴史的・文化的背景から世界遺産にも登録されている。
人の様子はどんな感じ?
イスラエルはユダヤ人のための国で、そもそも国の起こりがシオニズムと結びついている、という根深い問題を内包しているのだけど、”ユダヤ人のための国”というのがポイント。シオニズムはwikiでも見てもらうとして、ユダヤ人=ユダヤ教の宗徒であるか、ユダヤ教の母を持っているか、そのいずれかでイスラエルの国籍が得られる。(合っているはず。)つまり、定義上 ”血”というものにこだわっていなくて、それ故にサラダボウルのように多種多様な人がいる多民族国家。街を歩いていても、観光客なのか地元の人なのか全く見分けがつかない。比較的におおらかな人が多い印象で、悪くいうと適当な部分もあるのだけど、観光で行く分にはとても安心できる要素ではないかなと思う。あと、話し好き。カフェも多くオフィスも無料で色んな飲み物を提供しているので、出社してコーヒータイム、ちょっと働いてコーヒータイム、ランチ、午後のコーヒータイム、、と、とにかくコーヒーブレイクが多いしよく話すし議論している。盛り上がるとヘブライ語で話し始めるからよくわからんのだけど、とにかく日本とは間逆なところがいくつも見られる。あと、美人が多い。多種多様な美人がいる。タクシーの運ちゃんも、それを自慢にしていた。女性目線では、イケメンが多いとも言えるのだろうか。一方、ビーチ沿いはゲイっぽいペアもよく見かける。毎年「ゲイ・プライド・パレード」なるものが開催されるほど、理解が進んでいる社会であることもよく知られている。ちなみに、範囲の狭い、完全な僕個人の調査に基づけば、イスラエルにいるロシア系の男性は、比較的背が小さい。たまたまだったのかもしれない。しかしロシア系でなくても、ヨーロッパ諸国のように平均的に背が高い感じがせず、背の低い僕には優しい(?)国だった。いや別に気にしてないんだけども。
料理はどう?
もともと生まれた国が異なり、イスラエルに移住したという人が大勢いる国柄、郷土料理というのに乏しいところがある。各お国の料理のテイストを創意工夫する、というところがあり、全くのオリジナル、というのが思いつかない。お酒もイスラエルオリジナル、というものはどうやらなさそうだけど、ワインが有名。では料理の味はどうか、というと、総じて(海外にしては)美味しい部類と思う。健康意識が高く、ベジタリアンの先を行くビーガンと呼ばれる食事も多い。イスラエルは土地が狭く肥えた土地も少ないはずなのだが、一方で農業におけるIT利用が進んでおり、食料自給率が非常に高い。なのでサラダはどこに行っても食べれるし、朝オフィスのキッチンでサラダ作って食べてる人も多く見る。日本食もヘルシーという理由で以前から人気があり、寿司バー(主に巻き寿司)なるお店は町中で結構見る。食事に飽きて焼きうどんに助けられたこともあった。イタリアン料理はどの国にもあるし、大きくハズレることが少ない料理だけれど、その点を考えても割と美味しかったと思う。特にカフェのクオリティが高かった。宗教的にはハラールと呼ばれる、ユダヤ教で定められた食材および調理方法で作られた料理もある。エルサレム周辺はそうした料理が多いはず。(日常的に過ごしたわけではないので知らない。)僕個人としては、シャワルマがお気に入り。
料理と体臭は切っても切れないと個人的に考えているのだけど、テルアビブでは他人の体臭のニオイが気になることがほとんどなかった。香水でごまかしている、というのも無く、これは健康意識が高く野菜をよく食べるからだろうな、と個人的には思っている。
観光で行くならどこがおすすめ?
ゆったり過ごしつつ食事もショッピングもナイトライフも楽しみたい、というならテルアビブ。イスラエル行くならやっぱり宗教に絡んだ場所に行っときたい、というならエルサレム。テルアビブを拠点にツアーバスが出ているから、テルアビブ起点に考えればいいんじゃないかなと。キリスト教の方は、各地に宗教的に繋がり深い土地が多くある。キリストが生まれた場所とされる地に立つ教会があるし、受胎告知されたとされる場所やヨセフと過ごした家や、聖ピーターが漁師時代に住んでいた場所、あるいはキリストが悪魔に惑わされたとされる山や、身を清めた川、キリストが死んだ場所、などなど、見どころは尽きない。これらもテルアビブからツアーバスで回れる。
と、長々と書いてきたが、一つだけ注意したいことがある。そもそも、物価が高い。とても高い。マックでランチを食べても1500円する。ファーストフードだけでもその値段なので、食費はあっという間に散財することになる。(帰国後のクレジットカード請求は良い感じに仕上がっていた。)
次回はテルアビブ市内の様子を少しだけ紹介。
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