ハウステンボスへ

先日、祖父の一周忌のため福岡入りをしたのだけど、足を伸ばして初の長崎入りを果たした。
メインは法事と親戚の集いなので、「ついでにハウステンボスあたりを味わって帰るか」ぐらいにしか考えていなかったのだけど、出発一週間前くらいに軍艦島が世界遺産登録になることが話題になり始めたことで、食指が動く。

「世界遺産になってから行くんじゃ遅い気がするし、せっかく長崎にいるんだから軍艦島にも立ち寄るか。」

こうして軍艦島は長崎であることを再認識した僕らは、ミーハー根性をむき出しにして道草プランを思い立つや否や、ハウステンボスと軍艦島間の距離にぞっとする。
長崎と佐世保の位置関係を甘く見ていた僕らは、結局のところ弾丸ツアーを敢行することになるのであった。

そうした駆け足の道草を駆け足で紹介していこうと思う。


時と場所は遡り、とある日曜日のおやつ時。

博多駅にいた僕は、駅前広場で行っているプレモルのイベントを眺めていた。
既にその前の週、六本木のプレモルイベントでビールを呑んでいた僕は、場所を変えて同じイベントに遭遇するのも何やら奇遇なもんだなぁ、と目の前の光景を受け取り、少しばかり足を向けてみたものの、絶好のビール日和による大変な行列があるのを見て踵を返してしまった。
天神の方ではベルギービール祭りがあるという情報を前日に教えてもらっていたけど、参加するほどの時間もない。
そうした微妙な空き時間を過ごしていると、僕はふとあることに気づいた。



あ、全然駆け足じゃない。

はい乗ります。ハウステンボス号に乗り込みます。



外装はオモチャのような可愛らしくビビッドなカラーなのだけど、中は少々古い車両でそれもまた味がある。
流れる景色を見ていると、サッカースタジアムに人々が入っていくのが見えた。
三浦知良があそこにいるんだぁと思いながら、次に見た光景はロマンシングサガだ。


佐賀駅経由するのね。しかし佐賀駅って(ry

イヤイヤ、はなわって今何してるんだろう、とか思いながら、景色は有田町の家々を流していく。
煙突がところかしこに見えるのは、有田焼の工房があるからだろう。


そうしてハウステンボス号は、終点ハウステンボス駅に到着した。
深い眠りから目覚めた妻も、起き抜けの不機嫌さから目の前の光景に少し機嫌を戻したようだ。


観光客を出迎えるかのように、駅のホームからは巨大な洋館が見えるあれはホテルオークラだ。
あのホテルオークラに2泊するのだけども、翌日は早朝から長崎なので、ゆっくりもしてられないのが悲しいところ。

ちなみに、チェックインして一つ嬉しい驚きが。
どうやら観光客の団体により予約していた部屋が埋まってしまっているらしい。
1ヶ月よりも前に予約していたのにそんなことがあるのか、、と思っていると、手配できるのがスイートルームしかないということで、急遽スイートルームに通されることに。ラッキー。

人生初のスイート。天井は高く、家具はアンティークで高級感ある部屋なのは当たり前。
寝室とダイニングは別で、トイレは2つもある。片方のトイレには壺が置いてあり、これがまた優雅な空間。
洗面台の蛇口も横幅の広い、水が波打つように出てきて、豊かな水量がうねるその感触がクセになりそう。
カフェポッドが備え付けなのも嬉しい。

スイートって良いものですね。でも今日だけで、明日は一般の部屋に戻ることになっている。
そして翌日は6時には部屋を出るので、実質今晩だけしかいられない。嗚呼、せっかくのスイートルーム。。

そんなサプライズを受け取りつつ、ハウステンボスの園内に行くのは今日しかない。
スイートルームでゆっくりするのも良いのだけど、ハウステンボスに来てハウステンボスの園内に入らない選択肢は無い。

ということで、短い時間ではあるものの、ハウステンボスに足を踏み入れる僕ら二人であった。続く。

コメント