それでも世は明ける

"おまえは南部から逃げてきた奴隷だ"





胸糞悪い。辛い。見ていてそうした気分になる映画だった。
妻も一緒に見ていたのだけど、"救いがあるの?"と度々聞かれる映画だった。
初めてみる人間には答えようがないし、かといってこの前にハッピーエンドがあっても気休めでしかないような。
それ程に、当時の黒人奴隷制度の酷さを描いていおり、絶望的な作品だった。
今過ごしている平和がどれほど平和であるのかを感じぜざるを得ない。
今後日本人が減少し、希少種となった時期にはまるで同じような扱いを受けるのではないのか、あるいはまた別の方向性の将来があるなのか、なんて想像してしまう。え?想像しすぎ?

いわゆる、僕の観念上、黒人の方は運動神経に優れており知性も富んでいるし、人により穏やかな人もいれば粗暴な筋は見せる人もいるので、そうしたところは人種関わらず多くあるところだろう、なんて、そういうところがあある。
強いていえば、体格が立派だから、海外でしかも路地裏で暗い道通りにいる人は薬でも売っているような物騒な雰囲気を醸しがちでもらるし、暗がりの場所では威圧感は倍増するのは僕の素直な感想ではある。
僕の思いすごしかもしれないし、いわゆる社会的な貧困問題の一場面でもあるのかもしれない。

とにかく、僕個人の浅はかさは置いておいても、劇中に登場する彼らの受ける理不尽な仕打ちには言葉を失うほかない。

ブラピがキーポイントで出てくるshowbizは置いておいても、これを撮影し公開するアメリカ文化の成熟度の高さを感じる。


最近、アンジェリーナジョリーが「アンブロークン」という旧日本軍の残虐行為を描いた映画が話題になっている。
それがどこまで事実に基づいているか賛否両論あるものの、日本では公開禁止になっているそうで、それが今後日本で鑑賞できるかはわからない。

一視聴者としては、多くを受動的に受け取る側であるからしてそれが100%事実であるかは懐疑的であるべき姿勢であるとしても、公開禁止は0か100かで言えば0でしかないので、文化的な立場から言えば、公開する度量を示してほしいなと望む意見である。

それはそうと、2月22日はアカデミー賞授与式だ。
本作は第86回アカデミー賞を受賞しているが、第87回は何を受賞するのでしょうね。

コメント