クロアチア旅行記 day2

 Day2
〜冷静と情熱の間〜

10/1

8:00
ホテルをチェックアウト。
初のウィーン上陸、本来なら昨日夕方には現地に着いていたので、事前にバスを調べたりしていて、国立図書館やらチョコレートやらあわよくば音楽鑑賞など何か出来ないかしら、とウキウキしていたのはもはや遠い昔。さらばウィーン。

とかいいながら徒歩5分で空港到着。ホテルと空港が近くて便利。
さて、一晩たって荷物は出てきただろうかと、少々の期待を胸にLOST&FOUNDセンターへ。
カウンターは到着ゲート側なので、当然空港ロビーから直接はいけない。
後ろの職員用出口らしきところにあるチャイムを押して、職員に説明して職員通路からカウンターへまわる。
昨日受け取った紙一枚の発行書を持ち、荷物はどうか問い合わせた結果、、

まだ見つからず。
オーストリア航空からオンライン確認できると言われただけで、荷物の行方は露知れず。
もはや止むなし。旅は続くのだ。
ドゥブロヴニクが到着地である事を考え、向こうへ荷物が行ってる可能性も十分あると考えて、ウィーンを後にする。


続きはタイトルをぽちっと。






10:20
若干迷路の様なウィーン空港で遠い遠いゲートまで歩き、ドゥブロヴニクへ向けて離陸。

11:45
寝て起きたら到着。はやっ。
タラップを降りると目の前にあるのは小さな空港。
ドゥブロヴニク空港はかなりこじんまりした空港だ。田舎の小さな空港、って雰囲気。
そんな事を思いながらも、見つめる先は飛行機から出される荷物達の群れ。
次々と飛行機から出てくるその群れの中から、当りクジを探す様にしげしげと眺める。

そして突然、歓喜する相方。
そう、相方の荷物が飛行機から出てきたのだ。
一方俺のは……

最後の荷物を見届けて、ジ・エンド。

隣で喜び乱舞する相方、その隣で冷静な俺。
これが冷静と情熱の間か…!
エンヤが歌いだす俺の頭を切り替えて、とりあえず入国。

ところでクロアチアは美人の国としてその方面では有名である。
空港から、噂違わぬ美女ばかり。なんだここは。美人しかいないのか。
そう思うほど、女性職員が多く、かつ美人。むはー!

早速癒しをもらいつつ、温かな気持ちで一応LOST&FOUNDセンターに寄っておくことに。
あまり期待をせずに受付のおばちゃんに聞いてみると、なんと今日の午後にドゥブロヴニク空港に到着するとのこと!なんですと!
ホテルに持って来てくれるのか聞いてみると、そうしてくれるという嬉しいお知らせ。
ウィーンで言っておいて良かった。
一気につかえたものが消えると気持ちが晴れやかになる。
現地調達も良いけど、やっぱり荷物は戻って来てほしいもの。

12:30
空港から出るシャトルバスに乗り、市内へ向かう。35kn.
kn=クーナ で、クロアチアの通貨。
この日の夜まで通貨についてある勘違いが続く事になる。
しかし空港にはほんと何も無い。

13:00
空港に向かう途中で見えてくるドゥブロヴニクの旧市街。
"アドレア海の真珠"とも称されるほど美しい街並みが徐々に見えてきて、テンションも上がってきたところでピレ門に到着。
観光の拠点は大体ここからとなる。
しかしドゥブロヴニクは暑い。日差しが強いから半袖でも良いくらい。
そうしたところに、ジェラートらしき人形が立っているのを発見する。

ぺろぺろ。

気味が悪い。
しかも、妙に腹が立つ。
ジェラートがジェラートを食っている。これは共食いなのか。
スライム同士が合体してキングスライムになるアレと同じか。
しかしキングスライムはまだかわいい。こいつは腹が立つ。
とにかく、ぺろぺろをやめてほしい。
あの黒く濁った真っ暗なところから舌がぺろりと出て同胞であるジェラートをぺろぺろする様が腹立たしい。
ドゥブロヴニクの旧市街に降り立ち、最初のwelcomマスコットがこんなぺろぺろ野郎だなんて。
それよりもうしろのお姉さんがかわいい。めちゃかわいい。
このぺろぺろジェラートなんて撮ってないで、お姉さんを撮れば良かった。なんたる失態。

そんなことを思いながらも、しっかりとジェラートを頂きました。
そしてここのジェラートはめちゃうまかった。10kn.
ぺろぺろ恐るべし。

13:30
ピレ門から出る6番バスに乗り、ラパッド地区へ。ホテルが多い地区なのだ。

13:50
ホテルにチェックイン。
後から荷物が届く事を告げて、部屋で小休憩後、再び旧市街へ戻る。

15:40
遂に城壁の中へ突撃。
これがかのプラツァ通り。雰囲気が漂いに漂っている。
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プラツァ通りに入りすぐ左手にあるフランシスコ会修道院。
ここには世界で3番目に古い薬局があり、門外不出の化粧品があるんだとか。
日本人女性客に人気だそうですよ、奥さん。




さて夕刻時で日が暮れてしまうので、明るい内に城壁に上りぐるりと市街を一周することに。近くのチケットセンターでチケットを購入。70kn.

ん?ちょっと待てよ。 1kn= ¥70 だから、¥4900 !?

何それ高すぎ!城壁観光だけで5000円てどんだけ足下見てるんだよ!
さっきのジェラートといい、バス代といい、クロアチア物価高すぎ!
インフレなの何なの。TOKYOより物価高いってどーゆーことよ。

うぬぬ、、城壁一周せずして終わる事もできず、清水の舞台から飛び降りてチケット購入。
クーナ(kn)が憎い。

城壁から望むプラツァ通り。路面がまるで鏡面かのように、人々を反射している。
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ぐるっと旧市街を城壁から一周できる。
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城壁の外はアドレア海。

海沿いのオープンテラスらしきところで人が集まっている。行きたひ。

当然、ここに住んでいる人も多く、生活の見えるアパートも数多い。
ここの人は毎日観光客に生活を覗かれて、もはや慣れてしまったんだろうなぁ。

港を描く画家。しゃがんで描いてたけど、姿勢に疲れたのかこんな体勢で描き始めた。

城壁において最も高い"ミンチェタ要塞"からの眺め。びゅーちほー!
箱庭的な感じ。
ドイツのローテンブルク思い出したりする。
向こうに海が見えるのがまた良い眺め。豚はどこかしら。
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城壁をぐるりと一周して、プラツァ通りに戻る。
近くで見てもツヤツヤ。小学校のころだったか、確か月に1度は生徒が教室をニスで塗る掃除があって、ニスを塗ると床がツヤツヤになるんだけど、そんな感じ。
いやニスじゃないよねプラツァ通りはうん。
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日も落ちだして、街灯が灯り出す。それぞれ店の前にあるランプには、店名が書かれている。おしゃれ。
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ここは路地裏が多く、また坂道になっていてちょっとした迷路のよう。
奥に奥に入って行くと、店があったり人の生活があったり、なかなか楽しい。
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18:30
ブラブラして腹が減ってきた。
ピレ門前にあるオープンテラスの店に入り、夕食をとることに。

メニューを見てみると、どれも100kn前後である。
ということは7000円相当、、
眼を凝らしてみてもそれは変わらない。
どうなってんだクロアチア。確かクロアチアはPDVという付加税がついていて税率25%だったはず。そうだとしても高すぎる。
kn怖い。クロアチア怖い。金持ちしかこの国への観光者はいないのか。
もはやブルジョアジーに搾取されるプロレタリアート気分。
観光資源を持つ資本家達に我が財産が強力に吸いとられていく。
これが持つ者と持たざる者の違いか。

素っ頓狂な例えはともかく、もうこの先は質素に行くしかない。
レストランで食事なんかもはや出来ない。
今夜が最後の晩餐だ。嗚呼、麗しのアドレア海。その幸を頂くにもknの壁はあまりにも高い。
清水の舞台から本日2度目のジャンプをして料理を頂く事に。南無三。

味は大味かと思いきや塩加減が強めなもののそれが丁度良く美味しい。
そして何やらピザが美味しい。薄くももちっとした生地がうまい。

食事をしながら、このご時世に円が弱いのかknが異常なのか話している内に、改めて為替を確認してみることに。
その結果、100knはおよそ¥1400弱であることが判明。1kn およそ¥14。
何をどう間違ったのか、1kn = ¥70 と、実際の5倍の金額換算をしていたことにようやく気付く。

人間とは不思議なものです。
今まで窮屈な壁の内に閉じ込められていたと思っていたものが、己の幻想であることを知り、そうした壁は崩壊すると目の前に新しい世界が広がる。
まさにチェンジ・ザ・ワールド。
世界は色を取り戻し、全てが新しいものに見えてくる。
一つの思念が改まることにより、そうした新鮮な世界が内に入ってくる。不思議。

大いなる誤解が解けたことでknの呪縛からも解かれ、妙に強気になってくる。
そうするとお酒も美味しい。おかわりだってできてしまう。クロアチア万歳。
今まで飛ばんでも良い清水の舞台を飛びに飛び、一人絶望の淵に落ちて行く様を思い返すと、まさに阿房である。

相方と爆笑して愉快な食事を過ごしたところで(入った時は最後の晩餐だったのに!)、夜の旧市街をふらりと散歩。

路地裏もすっかり夜の雰囲気。
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広場でおっちゃんがインコを使って観光客と戯れている。
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夜のプラツァ通り。路面の輝きが増して綺麗。
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たっぷり夜の旧市街の雰囲気を堪能して、ホテルへ戻る。
すると、嬉しいやつが待っていた。
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アイミスユー!
おれのバックパックちゃん、どこへ行ってたんだい。鍵が一つ壊されとるし。
荷物についたタグに書かれた空港コードから、どうやらガイアナ共和国という国へ行ってたらしい。
どこだ。。

調べてみると、どうやら南米の国だ。俺より先に南米大陸に上陸しやがった。
相方調べでガイアナは、物価は欧州並みの高さ、治安はアフリカ並みの悪さ、食事はアジア並みの美味さ、とのこと。
何それ。アジア行くわ。

ということで、knの誤解も解けて荷物も手元に戻り、やっと本来の姿に戻ったところで2日目は終了。

次回は引き続きドゥブロヴニク観光のday3。
いやー良かった良かった。

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