チュニジア旅行記 -day1&2-

9/11-18 の8日間、チュニジアに行ってきた。
チュニジアのチュの字も知らない俺だったが、去年の年始にあったこのイベントで、チュニジアに魅了されたのがきっかけ。
チュニジアに行ってみたなぁ、と頭の隅で思っていたことが、ついに現実となった8日間。
今回の旅では、前回の反省を生かしつつ、以下の基本三ヶ条に沿って旅をした。
(特に三番目。これ重要。)

一、積極的に挨拶をする。
二、なるべく現地の言葉を使う。
三、オレンジジュースは飲まない。

チュニジアはアラビア語とフランス語の二カ国語を駆使する国だけど、アラビア語を積極的に使っていこうと決めていた俺は、指差し会話本アラビア語版を買って準備も万端。
かくして、海外初一人旅の8日間を、写真とともに振り返ってみる!
(ほぼ日記の様に書いたため各日長くなってるのはご容赦。。)

(*)時間は全て現地時間。

9/11

18:30
成田空港でフライトのチェックイン完了。
チェックイン係にスペイン語?を話せる人がいて、前にいたスペインおやじがおばさんのように口に手を当てて驚いてた。
かわいらしい。しかし体格はいかつい。

20:50
成田発カタール航空離陸。
初のカタール航空。機内は標準的な印象。そんなに狭くないのでホッとする。人も少ない。
関空経由なのだが、到着が近いからか、軽食をすぐ出してすぐ取り上げられる。せわしない。


22:20
関空到着。およそ一時間機内待機。
ぽつりぽつりと人が乗ってくるが、やはり少数。隣は誰もいなーい。ラッキ。

24:00
関空出発。即ディナー。
機内食はチキンをチョイス。そんなにおいしくはない。
関空でCAは入れ替わりが発生している。日本人CAも同乗している。
乗る前からCAへの期待値、アラブ系の美人をもんもんと妄想していたが、ときめきはなかった。
そしてカタール航空のCAはツンデレ気味だ。
ちなみに、機内ガイドや字幕等は、もちろんアラビア語が含まれている。
映画の字幕も、アラビア語か中国語字幕。ちなみにエンタテイメントプログラムはLinux OSだった。

9/12

4:10
ドーハ空港着。
夜の上空から見えるドーハ空港周辺は、明かりが整然と灯されており、かなり整備された地域という印象。
住宅を含む建物群が規則正しく並び、どこまでも明かりが続いていて綺麗。
着陸後、バスに乗り換え、到着ゲートへ向う。

トランジットにドキドキしていたが、ちゃんと"Transfer"の案内板が入り口すぐにあるので、荷物検査のゲートをくぐり待合スペースへ。
ちなみに検査は甘い。ゲートで鳴っても、ああ、携帯ね、okok。とすぐにパスする。

ドーハの空港は小さい。すぐに一周してしまった。
そして当然、アラビア語が目立ってくる。なんて書いてあるかわからん。


ドーハ空港のトイレ。
この先のチュニジアでもこのタイプがほとんどで、水シャワーが装備されている。
九州の田舎も同じだったので、問題ない。
ただし、はずれのトイレは床も便器もびしゃびしゃになっているので注意。


6:00
フライトチェックイン。
まだ離陸まで時間がある。
ちなみにドーハ空港はwifiが入るので、iphoneで通信可能。便利。

7:20
チュニジアの首都チュニスへ向けて離陸。
フィリピン人の男性と隣り合わせになった。
29歳、家族がいて、チュニジアのスースに仕事にいくらしい。(羊を扱う仕事と言っていた。)
暇なのか、色々聞いてくる。チュニジアには6日間滞在だというと、金持ちだな、と言われる。
落ち着きなく、ひざを揺する彼。落ち着けって。
その後後ろの女性と会話をし、頃合いを見計らって横一列空いているシートへ移動、横になって寝始めた。大胆だ。

離陸して分かったんだけど、日の登ったドーハ空港周辺を見ると、夜とは一変して、荒野が広がる地域だと分かった。
ただひたすら何もない土地が広がるところもあり、夜の綺麗さは飛行機用の灯火だったんだろう。
中東の印象が一層強くなる。

しばらくしてチュニジア上空に入る。
快晴だ!!


11:20
チュニス空港着!
天気もよくてワクワクが止まらない。
ここの検査も甘かった。もはやブザーが鳴ろうが、そのままパス。安全な国という印象が強まる。
途中、荷物のピックアップ待ちをしていたら日本人女性に声をかけられた。
同じく単身旅で、ツアー等は全て現地手配だそうだ。
どうやら英語も俺と同等、中学英語級のようだけど、ガッツに溢れている。
彼女はこの後スファックスに行くそうで、俺の乗る車に同乗するよう提案するも、この後会うガイドに行き先が全く違うと言われてしまい、公共バスの利用を余儀なくされた。
その後良い旅を満喫できたのだろうか。まぁ、あのガッツならきっと大丈夫だと思ってる。

空港出口で、こんかいのパートナーである、ガイド:モハメッド、ドライバー:ゾハイア(発音が難しい) と合流する。
予め用意していたアラビア語で挨拶したら、喜んでくれた。よし、つかみはOKだ!
ヒロと呼んでくれと言ったら、笑われたのでなんでだと思ったら、"俺の上司もヒロなんだ"とのこと。偶然。
しかし2人ともフレンドリーで助かる。 6日間よろしく!

12:00
バルドー博物館着。
モザイクが数多く展示されている博物館で、その数、大きさに驚く。
神話や狩り、漁業などの風景を表す、美しいモザイク群。







途中、係のおっちゃんに"コンニチワ"と呼びかけられる。
チュニジアでは度々、彼らの言語への柔軟性に驚かされることになる。

13:00
バルドー博物館を後にして、ホテル・エルハナへ。
ホテル情報については、今後のチュニジア旅行者へのささやかな参考情報として、別途ページにまとめようと思う。
午後はフリータイムということで、ガイド達と別れる。
ちなみに、さすが首都チュニスなのか、このホテルでもwifi通信が出来た。
チュニジアからtwitterで現地実況して初めて、インターネットが物理的距離を排したことを実感する。
世界がこんなにも身近に感じられるなんて。
ポケットに入れられるインターネット端末、そして直感的なインターフェースを持つ端末としてのiphone。
買い物するのではなく、情報を仕入れるのでもなく、ストリーミングするのでもなくて。
遠い地にいる人達とコミュニケーションすることで、世界がぐっと近くに感じられる。
世界を持ち歩く、って感覚を、恥ずかしながらチュニジアに来て初めて感じられた。

14:00
そんなiphoneの便利さを再確認しつつ、チュニス市街近くのメディナ(旧市街)へ散策しに。
ホテルを出ると、カフェがあちこちに並んでいる。
後で知ったけど、チュニジア人はカフェで世間話や議論、談笑することが大好きで、チュニジアのどんな小さな町にでも、カフェがあった。
外を歩けば当然日本人は目立つようで、じろじろ見られたり、ジャポネジャポネと声をかけらたりする。
決して悪い言い方ではなく、お、日本人!みたいな軽い、興味本位であることが感じられる。感じが良い。
この先、チュニジアの旅では何度も声をかけられたり、軽く挨拶程度の話をしたりと、みんなフレンドリーに接してくれた。
一人だけ、カフェの客引きで拒否したら"ジャポ!"と強い語尾で嫌な感じに言ってくるやつがいたが、後にも先にもこいつだけだったな。
挨拶の応酬でやっとメディナ入り口に到着。



メディナはチュニジア各地にあって、いろんな店が開いて商売する場だ。
ここチュニスのメディナは世界遺産にもなっており、古い建物と建物の間に、ところ狭しと店が軒を連ねている。
イメージとしてはアメ横をもっと狭くした感じ。
この日は日曜日で、営業している店は少なくシャッターが目立った。
入り口からは奥へ進むのがちょっと怖そうだったけど、みんな親しく話しかけてくれるので、ずいずいと散策することにした。


シャッターが目立つ日曜のメディナ。


主に土産品や工芸品が売られている。


コンニチワー、とみんな話しかけてくる。


メディナの土産屋は、みんなカラフル。


ふらふら散策していると、日本の"旅"という雑誌を見せてくる人がいる。
なんでもこの雑誌で紹介されている店で、日本人観光客もしばしば利用するようだ。
おぉ、そうなのかと思っていると、とりあえず座れよ、といって店の前の椅子にすわり、談笑し始める。


売り込み二人、職人一人、ボス一人で経営している店のようだ。
色々話をしていて分かったのだが、チュニジア人は観光地ということもあってか、アラビア語、フランス語はもちろん、英語、イタリア語、フランス語、ドイツ語、スペイン語が、特に商売している人は話せるそうだ。
どこまで話せるのかは知らないけど、言語への対応力に恐ろしいほど長けているようだ。いいな。
あと、ラマダンが11日で終わり、ラマダン明けで日中でもやっと飲み、食い、タバコを楽しめるようになったのだと。
そして、ラマダン明けは服や靴も新品なものを身につけるそうだ。
談笑した後、何か買って行くかなーということで、アラビア語で名前を彫ったリングを買う事にした。
トモダチ価格で半値にしてくれた。(元々が高いのだろうけど。)
日本のものを何かくれよ、というので、しょうがないのでボールペンをあげた。俺のボールペン、、
職人が工房へいき、その場で作ってくれた。

店の近くにある、工房やオフィスを見せてくれた。


一通り終わって別れようとすると、このあと一緒に酒を飲まないかと誘われる。
うーん、確かにこのあとヒマだからなぁ。でもどっかの店にいって奢らされたりするのも嫌だなぁ。
と考えていると、店は高いからスーパーで買って飲もうぜ、あと荷物はホテルに置いてから来いよ、と言ってくれた。
この発言に安全を感じたので、1時間後に戻ってくると約束して、一旦別れる。

メディナ外の、街の風景。ヨーロッパ的?


市内には、メトロと呼ばれる路上電車も走る。



16:30
約束の1時間後、さっきの店に戻ってきた。
もちろん、金は最小限、財布は取られてもよいような中身にして、という構えで。
知らない人も増えている。どうやら友達のようだ。
酒とつまみを買うために、スーパーへ。
ここで、チュニジアではイスラム教の関係で、一般の店にはアルコール類は置いていないようで、専門の店で買う必要があるようだ。
そしてこれが専用の店。


、、、店なのか?
とりあえずここでビールを買う事にした。チュニジアのビールを飲みたかったが、おいしくないし高いだけだ、と言うので、勧められたハイネケンを選ぶ。
この写真の、ぶれたおやじにハイネケンを5本お願いする。
チップを渡しているようだったので、真似てチップを渡したら喜んで挨拶のキスをしてくる。ヒゲが痛い。
買い物を終えたので、連れて行かれるがまま、メディナの奥の奥の、そのまた奥へと進んで行く。
迷路のようだ。かなりdeepなとこへと進んで行く。もはや引き返せない。ゴクリ。
そのうち、とあるアパートのようなところへ到着し、2階へと上がって行く。
どうやらここも、工房のようだ。色んな商品と装置が並んでいる。
全てハンドメイドだそうだ。さすが職人。
買ってきたビールらを、容器に入れて、氷を砕いてアイスボックスを作る。


中か外、どっちで飲む?と聞かれるので、そりゃ外だ!と答える。
万が一に備え、非常時の緊急脱出を考えたら外が良いし、何より外飲みのほうが気持ちがよい。

共同スペースのようなところを利用する。壁に覆われているが、天井はなく空が見える。
職人が水をまき、周辺温度をさげる。打ち水は世界共通か。
壁に登って周囲を見渡していたら、職人に降りろ降りろと注意される。
なんでもこの周辺は住宅地だから、覗きだとかうるさくすると周囲に迷惑だから、良くないそうだ。すんません。。
ちなみに周囲はこんな感じ。


ということで、職人とその友達2人と一緒に外飲み開始。
ハムとチーズのようなもの(名前聞いたけど忘れた)をつまみに、ビールをいただく。


タバコは吸わないというと、日本人でタバコを吸ってるヤツを見たことないと言われる。旅行者で吸うのは少ないのかな。
その内、職人が瓶を持ってきた。白ワインだというのだが、シャンパンに見える。
これは、、、ワクワク。
案の定、フタを明けて"パーン"と音を立ててフタが住宅地へと飛んで行く。
"お前もダメじゃん!" とみんなで大笑い。
その後はクマさんの結婚式動画を見せてもらったり、マジシャンに年齢あてられたり(童顔の俺は、海外においてこれはかなりレア)、職人がiphoneに興味深々(made in / assembled inに。さすが職人。) で、売ってくれ売ってくれと言いよられたり、下ネタトーク(これは世界の男子の共通事項だ)になったり日本の事だったりと様々。

左がクマさん、右がマジシャン。


途中から参加したおやじ風に見える男性がIT技術者だったので、IT事情を聞いたりもした。

左から、ITおやじ(不明)、職人(31)、新婚クマさん(29)、マジシャン(33)


ITおやじが、"ハートのポーズだ"と言ってくる。うん、酔ってるなおやじ。
暗くなってきたので、2時間ほど飲んだ後に、そろそろホテルに戻るよと告げる。
みんなとハグしてお別れ。新婚クマさんが帰り道を送ってくれるそうだ。ありがたい!
アパートを出て少しあるいたところで、職人とマジシャンがこっちに来る。
どうやら見送りに来てくれたらしい。またもやハグして別れる。感謝の気持ちでいっぱいだ!誘ってくれてありがとう!

ちなみに夜のメディナはこんな感じ。


危険だ。クマさんがいて良かった。
歩いている途中、クマさんの奥さん、子供、お母さんに出会う。
丁度家に帰っている途中のようだ。道も分かるところまで戻って来たし、ここで別れる。ありがとうクマさん!

メディナを抜けて、メインストリートはこんな感じ。


そして無事ホテルに帰還。
初日から本当に良い出会いがあった。みんなフレンドリーに接してくれる。これは日本へのイメージが良いものだからだろう。
先人に感謝だ。
その後なんやかんやで 1:30 頃に就寝。

他にもダミー用の携帯電話の暗躍がことごとく失敗したことや、モハメッドの紳士な話などいろいろあったけど、チュニジア滞在1日目は、だいたいこんな感じだ。

次はチュニジア滞在 2日目へ。

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