告白

"愛美は事故で死んだのではなく、このクラスの生徒に殺されたからです。"

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)

1年B組の担任、森口悠子は終業式の日、生徒達に重大な告白をする。
保育園に通う一人娘、愛美の死。
そして愛美はクラスの生徒に殺されたのだと。
森口悠子のこの告白をきっかけに、復讐の歯車が回り始めるーー。

著者・湊かなえ

一人称で進行する物語。先生、生徒、親、それぞれの一人称、もとい彼/彼女の"世界"で物語の断片が語られる。
曲者ばかり登場し、唯一、作品の良心だと思っていた委員長にも俺は裏切られた。あんな子じゃなかったハズなのに。
登場人物各々を通した視点からみつめる、世界観が面白い。
そして終盤、驚きの展開を迎えることに。
憎しみは消える事無く不死鳥の如く甦る。復讐という翼をもって、羽ばたくように。
あれ、なんか詩的ではないか！？

何はともあれ、映画化もされ、そのことで人気が再熱して売り上げが急増している本作。
話題性に負ける事無い"オチ"が、物語の最後を締めくくる。
最近良いオチないなぁ、と思っているそこのアナタ。ちょっと見てみれば？

おすすめ度：80点