向日葵の咲かない夏

"誰だって、自分の物語の中にいるじゃないか。"

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

著・道尾秀介

小学四年生のミチオは、夏休みを目前に控えていた。
油蟬の鳴き声が響くこの季節は、彼にとって憂鬱な日々だ。
夏休み前の最後の学校でのホームルーム、ミチオは最近休みがちなS君にプリントを渡す役目に立候補した。
それは、一瞬、いるはずのないS君が窓の外にチラリと見えたせいなのかもしれない。
帰り道、ミチオはS君の家へと歩き出す。それは恐ろしい事件の始まりでもあった、、

こわっ!
小学生視点だから、その弱さや危なさからソワソワ感をより感じるんだけど、徐々にこわさの種類が変化する。
ミチオ、S君、ミカ、先生、妹、母親、お爺さん、お婆さん、、、
みんなクレイジーすぎる。普通の人が出てこない。あ、お父さんは唯一常人。
ミステリーの連続で、最終的にはそういうオチかぃ!とつっこみたくなる。

暑くなってきたこの季節。ミステリーを探している人はどうぞ。

おすすめ度:80点

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