手紙

「ずっと俺の兄貴だから」




幼くして両親を失った兄・剛志と弟・直貴。
生活費、そして弟の学費を稼ぐために運送屋で働く剛志。
しかし腰を悪くし、それが原因で運送屋を解雇されてしまう。
弟への想いから、剛志は他人の家に忍び込み、金を盗もうとするが人に見つかり、誤って殺めてしまう事に。
そして2人の人生が変化する・・・

随所で胸が苦しくなる。
剛志が犯した過ちの業を背負う直貴、決して逃げずに直貴をサポートする由美子、塀の中で孤独と戦い罪を償う剛志、残された遺族、そして彼らを繋ぐ手紙。

世の中には、劇中とは別の、様々な形があると思う。
それを含めて、深く考えさせられる映画であった。

決して罪は消えない事、罪から生まれる業から逃げられない事、それを抱えて生きていく事・・・

兄弟の心情を想うと、本当に胸が締め付けられる。
それが故に、最後の最後で、何か救われたような気持ちになった。真っ直ぐに生きていけると。

由美子さんが強い。この人がいたからこそ、あの最後もあったのだろう。

とにかく見てくださいの一言です。是非。


trailer:




P.S.
配役が個人的にかなり良かった。
「ブラザー・ビート」で兄貴役のイメージが強い玉山鉄二。劇中も素晴らしい。
弟の山田孝之は、繊細な少し影がある役がやっぱり似合うね。
池尻エリカも芯が強い感じがピッタリ。あと関西弁いい!

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