2008/11/30

自由人とワインと

"自由万歳!"



主演・メル・ギブソン
監督・メル・ギブソン

いわずと知れた映画ブレイブハート。
当時のアカデミー音響効果賞、アカデミー作品賞、アカデミーメイクアップ賞、アカデミー監督賞、アカデミー撮影賞を受賞。
え、知らない?
wikiをご参照。

高校生の時に知り、感動を覚えた作品。
時の暴君エドワード1世の非情な政策に苦しむ時代、家族をエドワードの策略により抹殺されたウィリアム・ウォレスは自由を求め、母国スコットランドのために奮い立つ。
男子のための映画でしょこれは。

"人はみな死ぬが、本当に生きた人は少ない。"

この映画の中には数々の名言がある。
内容はフィクションのようだが、それでも心に響く言葉はいくつも散りばめられている。

"one chance. just one chance !"

合戦を前にみなを奮い立たせる、貴族の罵り合いに対する、拷問に屈しない、それぞれのウォレスの言葉。
何に対して行動したか、そしてその生き様をこの映画を見て思い知らされる。
自分が恥ずかしい!
そして映画をとりまく音楽。これがまた印象深い。
どこか神秘的で一瞬にして違う違う世界に連れて行ってくれる音色。
スコットランド音楽とケルト音楽を組み合わせた音楽という位置づけらしいが、それは知らん。両方知らない。
けど好きな音です。
とにかく見てみて!

幻影師と自由人の映像を見ながら、マーカム・ヴィンヤーズ グラスマウンテン・シラーを頂きました。
リンク先では口当たりが良いなんて言われているけど、オレには充分刺激的!
とってもワイン!て感じ。
酸味も強いと思うし味も凄いしっかりしてる。
赤ワインに弱いんだよねぇ。絶対翌日に残るの。

しかし!このワインは次の日残りませんでした。
良い酒は残らないってやつ?
いやでもオレにとっては酸味がつよい気がするよ、、、

マジシャンと自由人とワインと

ワイン片手に映画ってのは贅沢だねこりゃ。
つまみもあれば言う事なし、って週末でした今回。
他から見れば一人寂しい週末ですが、一人を満喫した週末でもありました。
土曜に見た映画は2タイトル。1タイトルを下に。

"見たもの全ては幻影だ。トリックなんだ。"



主演・エドワード・ノートン
19世紀はウィーンを舞台に、身分の違う二人の男女の物語。
エドワード演じるアブラモヴィッチは、家具職人の息子。一方アイゼンハイムが恋する相手は由緒正しき貴族の一門であるソフィ。
二人の恋は当然許される事ではなく、時代が二人の関係を許さず引き裂いてしまう。
それをきっかけにアブラモヴィッチは旅に出る。
それから十数年、アイゼンハイム名乗る幻影師が突如ウィーンを奇術で騒がす。
実は彼はアブラモヴィッチであるのだが、舞台で皇太子の婚約相手となったソフィと再会を果たすことに、、、

あー、昔引き裂かれた男女が運命の再会をするという良くあるストーリーねぇ。
いやいや、それだけではないんですこの映画は。
アイゼンハイムの奇術を発端とした再会やら疑惑やら嫉妬やら乱心やら介入やら捜査やら幻影やらやら。
当時の階級社会を背景に、物語はところどころ壁にぶち当たるのです。
そして奇術ならぬ幻影により、アイゼンハイムが見事な立ち回りを演じる。
ポール・ジアマッティ演じるウール警部も切れ者の一面を見せるけど、ウール警部の推理と一緒にそうゆーこと!?となるこの作品。
マジック映画繋がりでプレステージを思い出すけど、これはまた違う。
映像がどことなくノスタルジックな絵で、ところどころ覗き見しているような黒ブチ映像が多様されている。
最近カメラワークを気にするせいか、狙う印象とか気になっちゃう。黒ブチなんで使うの!?

本編もそうだけど、この映画のトレーラーは良い。
っていうかプリ映像っていいよね。映画の重要なところはぼかしつつ、受け手にいかに面白さを伝えるか、興味を引き出すか。
編集センスが問われる映像だと思うけど、この映画のトレーラーは好きだ。
気になる方は公式サイトのトレーラーからどうぞ。

ウール警部と一緒に、幻影にかかってしまう映画なのでちょっと騙されたいなーという人へ。
アイゼンハイムってSだよね。

あ、自由人とワインについて触れてないので次に書こう。

2008/11/23

今日もHeroes

本日も仕事。3連休中の休日は明日のみです。。
といいつつ、本日もヒーローズを見ました。ってか見終わりましたepisode2。イヒヒ。

"戻ったぞ"


戻ったねぇ。戻っちゃったねぇぇ。うひぃぃぃ。

CMでは"第9話で必ず「あっ」とする"なんて宣伝されていた。
実際は、 あああぁっ!! てなって えええっっ!!
ってなった。
そして最後はうえにある通り、うひぃぃぃ。
(これは第9話ではないけど。)

episode1では最初、なかなか彼らの"力"が発揮されなかったからお預けを食らってる心境だった。
だからネイサンが力を使った時には、やっときたー!ってなったわけ。
そこからのめり込んで、episode1を一気に見たんだけど、いやぁ面白い。
他人の超能力を自分の能力にできる弟ピーター、空を飛ぶ兄ネイサン、自己再生するクレア、人の考えを読むマット、多重人格のニキ、時空を超えるヒロ、そしてサイコキネシスで他人の能力を殺して奪うサイラー、、、
彼らは能力を持った人間の、ごく一部。
ある日突然能力に目覚め、不安になる者、知ろうとする者、悪用する者。
物語には多くの、様々な能力者が出てくる。
そして、お互いが見えない糸を引き合い、絡み合うように物語が進んでいく。

いやぁ面白いんだよね。単なる超能力でスカッとするアクションドラマ、ではなく、キャラクターがそれぞれ個性的で、十人十色。
能力を持ってるが故の、それぞれの悩みや考え、行動がどれも魅力的で引き込まれる。
複数のシナリオが同時に平行して進行するんだけど、どのシナリオも面白い。
謎が散りばめられていたり、シナリオ同士が結びついたと思ったら新たな謎が出現したり。
こうなってくると、どんどん先が気になる。まんまとヒーローズ依存症にかかる。
カメラワークも、日本のドラマとは違ってダイナミックで、それがまた日本にはないもので刺激的に感じる。

episode1では彼らを知り、episode2では歴史を知る。
現在アメリカで放送中のepisode3では何を知るんだろう!
はやく日本にこいー。

ちなみに、映画は字幕派なんだけど、ヒーローズは吹き替えでみてる。
吹き替えより字幕鑑賞の方が、映画の雰囲気にすっと入りやすい。体感的に。ずっと字幕鑑賞だったからかもしれないけど。
余談だけど、吹き替えの方が理には適ってるんだろうね。わざわざ字幕部分を追いかける必要もないし、シーンを完璧に捉えられる。
あと、吹き替えと字幕って結構訳が違ってることが多い。字幕は限られた文字数で表現しなくてはいけないけど、吹き替えはその辺は楽だってのもあるんだろうね。でも、字幕の方が印象には残りやすいんだよねぇ。
ヒーローズはドラマで先は長いし、また最初に見たものが吹き替え版だったのでそのまま吹き替えを見ている。
なので字幕には戻れない。彼らの声はオレの中では完全に吹き替えの人の声だからだ。

吹き替えか字幕かは、好みに合わせていただくとして、ヒーローズは是非一度見てほしい。
そして一度は、こんな超能力もってたらなぁ、なんて思ってほしい。
オレが一番欲しいのはピーターの最強能力だけど、それを置いといたらやっぱりサイコキネシスかな。
あれは便利でしょ!色々応用がききそうだし。というかドラマ見終わったあと、コップに向かって念じてみた。もちろん動かなかったけど。
是非そんなことを体験してほしい。2人に1人は何かしら試すはず!

ちなみに、海外ドラマはまともに見たのは”フレンズ"以来。かの"24"はまだ未鑑賞。
きっかけが無いと見ないというのと、覚悟しなきゃ見れないよね。海外ドラマは。何十話も続くからさ!
そこがネックだわ、、

2008/11/22

モン・サン・ミッシェル

家の近くにあるスイーツ店、モン・サン・ミッシェル。
ごくたまに、といっても3,4ヶ月に一回程度で、おやつがてらにふらっと立ち寄るところ。
毎回夜に立ち寄っているので、ほとんど売り切れている。
そのため、唯一残っている、半カットのロールケーキしか食べた事は無い。
卵の支配率が高いロールでできたここのロールケーキは、しっかりしていて割と好きだ。
っていうか半カットでだいぶお腹に響く。
晩ご飯がわりになるぐらいだ。しないけどさ。

そして今日も仕事帰りに思いたち、寄ってみたがショーケースにケーキの姿はない。いつも通り。
と、思ったら!
ロールケーキ以外に、偶然にもルフレが置いてある。そしてシュガーラスクなんてのもあった。
双方お買い上げ。
レジ待ちしていて気づいたけど、なにやら貼り紙が、、、
それを読むと、当分の間ケーキは作らず、クリスマスもお店開くかわからないとのこと、、
店員さんにそれとなく聞いてみるけど、期待した答えは返ってこず、、
お店、閉めるのかなぁ。

本日はルフレを頂きました。
うまい!
卵支配のロールとフルーツと、中央にプリンのようなカスタード。そして生クリーム。
これはいいもん発見したぜー。
今まで半ロールケーキで過ごしてきたけど、これはケーキも食べたくなってきた!
と、思ったところで先ほどの貼り紙を思い出す。
ああ、なんてこったい。
モン・サン・ミッシェル、このまま終わってくれるな。。

そんなことを思いつつ、ルフレをほうばりつつ、Heroesの第3話、第4話を見たオレでした。

2008/11/21

HEROES season2

"組織をつぶす"



seson1を春頃に見てから、ずっと待っていたseason2。
season1ではサイラーを倒して良かった良かったと終わるかと思いきや、まさかのseason2への展開にビックリしたのを思い出す。

今日やっと、第1話、第2話を見た。
前回の話がボンヤリしてしまっていたが、おなじみのキャラクターが出てきて徐々に思い出す。
記憶喪失になっていたりヒゲもっさりになっていたり新たな能力者が出てきたりで、先が気になるー。
ベネットのクレアに対する愛情は今回も健在。クルマ買ってあげるなんてリッチメン!
まだまだ出てきていないseason1のキャラクターも多いので、早く3話をみたい。

2008/11/20

見えないドアと鶴の空

"死など、やはりどこにもないのだ"

見えないドアと鶴の空


著者・白石一文

物語は主人公・昴一とその妻絹子、その親友由香里の3人構成で進む。
2年前に会社を辞めた昴一は稼ぎ頭の絹子へ食事を作る。
絹子は出産による親友への心配で由香里宅を頻繁に訪れる。
由香里は出産に立ち会った昴一に会いに行く。
すこしずつ歯車が狂っていく3人の関係。
昴一の悩み、疑い、思慮、行動の果てに、気づいたものとは。

なんて物語。
白石さんの作品は2作目。
"僕のなかの壊れていない部分"を読み、まるでカミソリのような読感を覚えた。
その感触を覚えていたので、手に取った本作。

わざとらしい伏線を感じつつも、ああ、この心の移り変わり(考え方含め)様や気づく様など、オレも割と普段そういうものかもなぁ、なんて奇妙に感じる話の流れである。
でもなんだろう。ちょっとウスィーのかなぁ。
由香里の力に冷めてしまったという訳ではないのだが、読後の余韻はなぜか薄い。
いわんとしたいことがありきたりだからだろうか。
それに辿り着くプロセスが大事だと思うけど、特に昴一の穴の中での"気づき"で感じたのだけど、早い。
転換が早い。得心が早い。上で行った移り変わりが早い。
ここなのかな、ウスィーと感じてしまったのは。
あとは約束された終わりに向かっていくのだ。
オレはもっと絹子さんの気持ちが知りたいのに!!

前回読感のカミソリを期待していただけに、ちょっと欲求不満で終わってしまった。
と、なんだかんだ言ってもこのテーマは大切なことだと思う。
繋がり合うこと。もっと人との繋がりを大切にしなくては。決して軽んじてはだめなんだよね。
死んでリセットなんて、昴一のいうとうり安直なんだね。

繋がり合って。人生を生きて。そして生を考えて考えて。
んなこといってるオレの経験値は限りなく少ない。考えろ考えろ。動け動け。

ウスィーと思うのは、裏返せば作品をまだまだ汲み取れてないからかもね。

読んでみる?

電車と風邪と

都内で連日仕事だったので久しぶりに実家で寝泊まりしていた。
いやぁ、実家のご飯はうまいです。ご馳走様です。

そして久しぶりの満員電車に揺られた。つくばにいれば、あの人密度に遭遇する事はまずない。
元々慣れていたから久しぶりだなぁ、という感覚もあったけど、まぁ面白いもんじゃあない。
すでに満員なのに、駅にてさらに人が入って来ようとする。そして何故かどんどん入れてしまう。
はたからみてると掃除機みたい。
パンパンに詰まった掃除機。でもまだ吸い込む。まだスペース作ることができる。
いやいや、もっと余裕を作ろうぜ。おいおいタックルして乗ってくるなよ!
都内の通勤者は、朝の眠気を電車で消してくるんだろうな。

しかしなんとかならないものか。
2階建て車両なんてあればちょっとは良いかも。今の車両の縦2倍。
しかし電線の制限があるよなぁ。横も同じだ。

連結車両を増やす。
しかしホームの制限がある。これも無理か。

うーん。現状からはちと難しいか。
こうなれば新技術かな。
電線を使用しない電車。線路上全て繋がった高速エスカレータのようなもの。
あるいはどこでもドア・・・!

やっぱり分母が大きい。人口が集まり過ぎ。
みんな散らばれー。地方にもっと力をー。

なんてことを考えながら電車に揺られていた。

ちょうど寒波で列島が覆われて、そのせいなのか風邪をもらって帰ってきました。
鼻水とくしゃみが止まりません。

明日は発熱の予感。ムムム。

みなさま風邪にはご用心。。

2008/11/16

少林少女

"少林拳やらない?"




監督・本広克行、主演・柴咲コウ
エグゼクティブプロデューサーに少林サッカーのチャウ・シンチー

ぽぽぽぽぽかーん。
好きにやっちゃった映画です。

せめて岡村さんをもっと面白くして欲しかった。。

2008/11/15

ジム

夏頃から始めていたフィットネスジム。
最近はすっかり行っていなかったため、今日解約しにいった。
平日夜コースの会員なのだが、仕事からの帰宅が不定期なので、行く事が出来ない日が続いたのだ。

運動する機会が少ないが、これでもっと少なくなった。
どうしようかなぁ。。

2008/11/14

煙か土か食い物

""俺は今、それをようやく確信している"

煙か土か食い物 (講談社文庫)

著・舞城王太郎

物語はアメリカ、サンディエゴの総合病院から始まる。
ERで外科医として働く奈津川四郎。頭がキレて、腕もよく、おまけに女に困らない。
そんな四郎に突如舞い込んだ、母親が入院した事実。彼は久しぶりの休みをとり、地元福井に帰る。
福井に帰った四郎は、母親が入院した原因となる事件を発端に、彼の父親、兄弟、そして過去と再会することになる。

新しいタイプの小説発見。ディスイズソウクレイジー。
型破りな四郎の主観で突き進む物語。そして更に型破りな四郎の家族。ゼイアーサイコファミリー。
四郎は末っ子。ご想像通り一郎、二郎、三郎が兄弟。
まず兄弟がどれも型破り。共通していることは、全員がファイター。あるいはデビル。
デビルは福井県を制圧する。そしてその父親丸雄ももちろんデビル。
家での喧嘩は日常茶飯事。デビルvsデビル。
でもそれは昔の話。
物語はいま起きている事件を軸に進んでいく。しかし、それもまたサイコな事件なのだ。

刺激的で暴力的でいてシャープ。あと、少しの愛を感じる物語。
そして、作者は半分ノリで書いているだろうと思われる表現。
四郎のシャープさが合い混じって、ぽんぽん読んでいける。イッツグルービー。

四郎の言動をいくつか。
"チャッチャッチャ一丁上がり"
"俺の伝説のワンツーを打ち込むことを咄嗟にこらえる。"
"なぜなら俺は医療の神"


おもしろいよ。

2008/11/13

見上げれば、今日は満月。
東京でみる満月と、つくばで見る月はちょっと違う。
東京は高層建造物が多い。電線だって多い。だから月が窮屈に光っているように感じる。
歩いていると、照らしては消え、照らしては消え。

つくばは高い建物が少ない。だから空が広く感じる。
だからかな。月が隠れることなんてないし、歩いていてもずっと照らし続けてくれる。
ずっと、そこにあるように。ぜったい、他に逃げないように。
明かりが少ないから、星も綺麗に見れる。さっき東京では見れなかった星が、つくばでは見れたりする。
そうか、東京のように明かりで溢れていないから、月の光が心強く感じるのかも。

でも、満月を見上げていて思う事は同じなんだよな。
綺麗だなぁ、って。

さて、風呂は行って寝るか。

2008/11/12

キッドナップ・ツアー

"おじょうちゃん、お乗りになりませんか"

キッドナップ・ツアー (新潮文庫)

著・角田光代

夏休み第一日目、主人公・ハルは誘拐される。実の父親に。
逃亡生活を余儀なくされたハルの夏休みはどうなるのか、、

ハルと父親の物語。と、そういえば一言で終わってしまう内容なのだが、物語はハルの主観で進行していく。
ハルがどう感じ、どう考え、そのためどう行動したか。
なんだか国語の教科書にのりそうだなぁ、と途中読んでて思ってしまう。
裏返せば、それだけ情緒溢れる作品だと思う。

"あああ。話がおわっちゃった。"
"うるせえな"


ちょっと大人びている年頃のハルは、たまにスイッチが入る。

こういう作品は、読み手にとって色んな解釈が派生しそうだなぁ。
って、なんでもそうか。

面白い!っていう作品ではなかったかな。とってもニュートラルな作品。
でも、1回読んだだけでは面白さが分からない、深読みできそうな雰囲気を持っていると感じるのはオレだけ?
時間をおいて、また見てみよう。

山形

1泊2日で行ってきました。
男だけで温泉と肉の旅。



山寺と上杉謙信と温泉と米沢牛。



すごいぜブランド牛!!
もうぷりっぷり。
ぷりっぷりの弾力と染み込む肉汁と2噛みぐらいでとける柔らかさ。
そして食べ終わったあとの名残惜しさ。

山形恐るべし。

2008/11/10

イン・ザ・プール

"いらっしゃーい"

イン・ザ・プール (文春文庫)

著・奥田英朗

奥田さんの作品は、サウスバウンドを見たことがあるので、これが2作目。あれも面白かったな。

物語の舞台は伊良部総合病院の地下1階にある精神科。
ここを訪れる患者は稀で、病院内でも好奇な目を向けられるようなところだ。
たまに来る患者は、「医学博士・伊良部一郎」の名札をつけた、一歩間違えれば変態医者と、その助手であるセクシー無愛想看護婦を見て驚かされる。
この奇妙な2人と、患者の持つ病との、奇想天外な治療物語なのだ。

患者も様々なもので、内蔵が学級崩壊を起こす患者、アレが勃ったままの患者、ストーカー被害にあう患者、携帯を離すと震えだす患者、確認せずにはいられない患者、などだ。

"じゃあ、申し訳ないけど、ガラス割っちゃおうか"
"ひどいよね。メイドの服きせたくらいで"
"いつ女性患者と恋に落ちるか分からないからね。ぐふふ"
"早退すれば。診断書ならいくらでも書いてあげるよ"
"生い立ちも性格も治らないんだからしょうがないじゃん"


まさに自由人な伊良部一郎。
彼がどんな技量を駆使し、巧みな治療を行うか。
そんな期待はストレートど真ん中コースだったらしく、バットの芯に当たるが如く、遠くへ飛んでった。
でもどうやらその球は、記念のホームランボールになりそうだ。
伊良部と患者とのやり取りが、奇妙でそして面白い。
患者は悩みを抱えて診察に来たのに、なぜか伊良部一郎の行動に巻き込まれてしまうのだ。
ぜんぜん話が読めない。だってあの先生ほぼ変態なんだもん。
でも先生のことは、携帯の彼がなるほど、と教えてくれた。

伊良部一郎が患者とどう接し、そして患者の悩みがどうなるか。

これはワクワクしながら読める一冊だよ。

2008/11/09

モダンタイムス

"勇気はあるか?"

モダンタイムス (Morning NOVELS)

著・伊坂幸太郎

小説 "魔王" に続く本作。
読み始めは少し、身震いを覚える感覚だった。
だって、爪を剥がされそうになる場面から始まるのだから。
想像しただけでも、身震いしてしまう。

物語は、主人公・渡辺拓海と髭の男との尋問シーンから始まる。
髭の男は、拓海の妻・佳代子が、夫の浮気を疑い放った拷問請負人である。
なかなか衝撃的で、痛烈な始まりだった。読みすすめる勇気はあるのか、と問われているように錯覚してしまう。
しかも、拷問の場面は始まりだけではなく、数々出てくるので参ってしまう。
爪をはがされそう、というだけで、いや正確にいえばその状況を想像しただけで恐怖を感じるのだから、想像を与える小説というのは一種の凶器になるのか、とそんなことを思いながら読んでいた。
まあ拷問がテーマの話ではないんだけどね。
社会というシステムのお話です。
これは、いわゆる "運命" とも意味とれるものかもしれないけれど、それはロマンチックな表現にすぎないのかもしれない。
世の中は、結果的にはそういった、"仕組み"の上で動いているのかもしれないし、そうじゃないかもしれない。

物語の中で、一つ一つ真実を知っていく拓海が、物語の結末で選択したもの。
あるいは、拓海の先輩、五反田が選択したもの。
もしくは、政治家・永嶋が選択したもの。

仕事をやるのではない。役割を果たすのではない。
自分が届く範囲の、自分が出来る事をやる。

手塚聡は、
"理解してくれる読者が一人いれば、それで充分なところはあるんです。"

井坂幸太郎は、
"小説で世界なんて変えられねえ。届くかもしれねえ。どこかの誰か、一人。"

という。
大きな世界を考えてしまうと分からない。でも自分のまわりの、自分の世界では何かが出来る。
きっと、そうだよね。

作中の、好きな言葉をいくつか。
"小説はな、一人一人の人間の体に沁みていくだけだ。" "ただ、沁みて、溶ける。"
"人は知らないものにぶつかった時、まず何をするか? 検索するんだよ。"

検索か。なるほどその通りだと思う。作品の出発点も、ここらへんにあるのかなぁ、とふと思う。

みなさん、伊坂さんの最新本がでてますよー。

2008/11/08

講演と映画

今日は今月下旬に迫った試験の勉強をするべく図書館へと向かった。
、、、のはずが、意識弱小のオレはたまたまやっていた展覧会に足を運んでしまった。
近くの図書館は美術館と併設されているので、どうしても浮気心が出てしまう。

今日のテーマは「写真・デザイン」の展覧のようで、数々の写真やイラスト画が展示されていた。
一般募集された写真は、主に県内の写真家達の作品のようであるが、日常の一枚であったり、何かを訴えかけるような一枚であったりと、様思い思いの作品が並んでいる。
どの作品もそうなのだが、一番驚くのは、その本物さながらの"色"だ。これが良くいう”表現力"というのだろうか。
最近のカメラは凄いんだね。何を知ってる訳でもないのだが、そんなことを思ってしまう。
鏡一枚ほど大きな写真であっても、驚くほどに美しい。
とても繊細に鮮明に、そのままそこに閉じ込めたかのように感じる。
うーん、やっぱり一眼レフが欲しいなぁ、、

"本番前"、"そろそろ親離れ"、"花より孫ちゃん"、"夕暮れの尾竹橋通り"
が好きだなぁ。明日で終わっちゃうし、どこでやってるかも不明で不親切だね。

偶然、その日開催するということで講演会をついでに聞いてきた。
図書館に来たはずなのに、だ。
中野圭、という先生の、「先端技術をいかに芸術に応用するか?」という講演。
扉を開けるとビックリするほど人がいない。10人もいない。
ちょっと残念な空気を感じつつも、美術学生でもないが、興味本位で聞いてきた。
結果的に、途中で抜けました。
・コンピュータ画像にはベクター画像とラスター画像がある
・モンタージュとは2物1激
らしい。
もうちょっと聞けば面白い事も聞けたかもしれないのだろうけど、聴衆が少なくやる気がないのか、
発表があまり聞きやすいものではなかった。。
特に期待していたわけではないし、勉強しにきた目的を果たすために図書館へ。

とまぁつらつら書き綴ったけど結局勉強らしい勉強はしてませんというオチでした。
オチついでに映画をみたのでそれを下記。

"私はあなたの心を感じる。感じることができる。"

僕の彼女はサイボーグ

監督は猟奇的な彼女を担当した監督さん。
出演は綾瀬さんと小出さん。

内容はというと、平凡な学生の下に、突如現れた未来からのプリティーサイボーグとの出会いから始まる、奇想天外な物語。
綾瀬はるかの無機質を表現した故の綺麗さ・かわいさ 以外は、なにもありません。
あ、竹中直人も面白かった。うん、それだけ。
パラドックスの要素も入っているけれど、どうしても意外性を欲してしまい、ああやっぱりなぁ、となってしまう。
生身のサイボーグそっくりさんが出てきたのも、強引な演出を感じてしまったり、、、
っていうか、東京大震災とかあるけど、舞台は神戸だよね?
振り返って思い出すと言えば、鑑賞しながら食べてたみかんがうまかった、ってことかなぁ。

2008/11/06

さがしもの

"あんたこれ売っちゃうの?"

さがしもの (新潮文庫 (か-38-4))


なんとなく手にした本作。好きだな、この作家。
これは特に、女性の人が好きになりそうな作家のような気がする。

著者である角田さん自身の体験記と、いくつかの作品で構成された短編集。
前半の、体験記がいい。

"そのとき私は、この本の中にどんな私を見いだすのか。"

古本屋の主人から指摘された本と、人生の各所で幾度と再会を果たすこの話は驚きと神秘に満ちている。
さらに、本を読む度に、その内容・解釈が変化する。
それは自身の経験だったり環境の変化だったり、過去の自分とは違う自分を、そこに発見する。
そんな本に出会ってみたいし、もしかしたらもう出会っているかもしれない。

"さようなら、バイバイ、ソーロング"

経験記の中では、角田さんはもちろん彼氏と喧嘩する。しかも旅行の前日にだ。
一人でいった旅先の旅館で、一冊の詩集に入っていた一つの手紙から、手紙の主と角田さんの気持ちがシンクロする。
こんなことって、あるんだね。

"貸してあげるけど、返してね、とくべつな本だから。"

「とくべつな本」っていうのは、内容が凄い気に入っている、というだけではないんだね。
その本にまつわる出来事だったり、それによる泣いたり笑ったり、そんな思い出だったりと、一緒に時間を過ごしてきた本が、その人にとって「とくべつな本」になるんだなぁ。

、、、などなど、角田さんの魅力が垣間みれる本だと感じた。

"いつだってそうさ、できごとより、考えの方が何倍もこわいんだ"

また一人、好きな作家さんができた。

お好み牛玉丼

うまいよ。

すき家の牛丼は色んなバリエーションがあるけど、お好み牛丼が自身最大のヒット。
やってくれたねすき家。シチュー丼のときは許せなかったけど、これは帳消しものだ。
口に入れたときの風味はまさにお好み焼き。
そして丼ならでは、がつがつ食べれる。いやぁ満足値が高いよコレ。

もっかい食べにいこー。

2008/11/04

伊坂幸太郎

って知ってる?

オレが伊坂さんの小説を知ったのは、友人からのすすめがきっかけだった。
作家の名前を聞き、ふと手にした作品"チルドレン"から、伊坂さんへの気持ちが少しずつふくらみ始めた。
にやりとしてしまう表現を使う人で、話の見せ方も気配りを感じるほどにうまいなぁ、と知った口をたたくほどに感じてしまう。
そしてこの人が書くストーリーは魅力に溢れている。本を開けば魅力という水が決壊を起こし、勢い良く襲ってくる。
なんて、陳腐な表現かもしれないが、伊坂ワールドが大好きなのだ。

なんといっても、彼の使う"リンク"が大好き。"伊坂リンク"と勝手に命名してみる。
作品のなかの何気ない台詞だったり、いつもの日常の中の、ただ過ぎ去っていく一つの出来事だったり、風景だったり。
話の中のなんてことないその一つが、実は伊坂リンクだったりする。そしてそのリンクはストーリーの中で大切なキーになっていたりすることもあるし、そうじゃないこともある。
中でも、登場人物のリンクが大好きだ。
作品の中ではもちろん、作品をまたがって登場人物がリンクしていることは伊坂ワールドでは多々ある。
この登場人物が作品と作品を繋げて、伊坂ワールドを形成してしまうことが、とっても心地が良い。
その最たる例が"チルドレン"では無いかと勝手に思ってる。
オレが小説を読み出して一番ついてるな、と思ったのは、一番最初に手を出したのが"チルドレン"だったからだ。
"チルドレン"は短編集だけれども、これこそ伊坂ワールドのおいしいところをギュッと詰めた作品だと思ってる。
だからこそ、最近書店でチルドレンの帯には"伊坂作品を読むならまずコレ"と書いてあるのを見かけるけど、まさにその通り!と声に出てしまいそうになる。
よし、長くなるので別の機会に伊坂作品を書こう。

蛇足だが、大好きな伊坂さんの作品を、また一つ読み終えた。


"神様を閉じ込めて、全部無かったことにしてもらえばいいって。"

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)


映画にもなっているこの作品。今度見てみよう。
伊坂作品にあらすじなんていらない。とにかく読んで、おすすめだから。
ああ、最初に読むのは"チルドレン"がいいと思うな。

2008/11/01

カフーを待ちわびて

日が沈むとすっかり寒くなってきた。そろそろこたつとみかんの季節かなぁ。
こたつ持ってないけど。
最近そんな事を考えていたら、つい先日友人からみかんを手に入れた。
あるとついつい食べてしまうみかんは、どんなにあっても困らない。
爪が黄色くなるまで食べてしまう。
暖かいものではないのだが、寒い時期、いくら食べても飽きないから不思議だ。
その実、自分でみかんを買うかと言うと買わないのだから、さらに不思議だ。

友人から手に入れたのはもう一つある。
おすすめだよ、という1つの小説を借りた。

"カフー アラシミソーリ"


著・原田マハ

本の帯には「第一回日本ラブストーリー大賞受賞作品」とある。
ここからして恋愛200%作品であることが分かってしまうというのと、純愛物語なんだろうな、と先入観をまず持つ。
"ラブストーリー"というカタカナ語で表現していることで、駆け引きのある恋愛や不倫などのどろどろ濃度の高い作品はないんだろうな、といった勝手なイメージも持ってしまう。
どちらかと言うとあまり情報が無い状態で読むことが好きなので、読む前に楽しみが少し減ってしまった感じだ。
・・・、などと言ったがいざ読み出したらまーすらすら読めてしまうストーリーだった。
結論を言えば、王道物語だけれども、だからこそ心地よいそよ風のような話だった。

物語の舞台は沖縄より西に行ったところに位置する離島、与那喜島。
そこで日用雑貨店を開いている主人公・明青と地元の仲間、そして明青の絵馬を見てやってきという幸という女性との、島での日常や変化を描いた物語だ。

沖縄方面が舞台って、ある意味反則だよね。その時点でもう暖かい。
作品の表現も演出も、その暖かさが伝わってきて、心地よい感覚すら覚える。
ストーリーはというと、明青と幸、そしておばあとのふれ合いに胸が暖かくなる。
しかし明青の同級生の一人に俊一という男がいるのだが、この男が物語に一石、いや二石ばかり投じる。
物語後半、同じく同級生の渡から悪ふざけをした俊一の、2石目の事実を明青に告げられるのだが、あれはつらいねぇ。
完全に打ちのめされる。
結局は友情深いのでそれによる流血事件なんてものは起きないのだが、俊一には要注意。
俊一が現れたら、いち、に、さん、と数えよう。

話が俊一に傾いてしまったけど、与那喜島で起きる楽しく暖かく、そして少し切なく、でも前向きな物語です。

さて、カフーを待ちわびながら、みかんでも食うか。
明日もカフー アラシミソーリ。